エクセレントゴルフクラブ一志温泉コース(三重県・18H)

エクセレントゴルフクラブ一志温泉コース(三重県・18H)

温泉地の地域性を生かす宿泊滞在型ハウス

その名の通り温泉地にあるゴルフ場として、宿泊施設を備えている。
その点を含め、機能性に配慮されたハウスである。

床面積は広いが
機能性と効率も重視している

 宿泊施設を付帯したゴルフ場はあるが、クラブハウスと一体化している例は意外と少ない。

「このゴルフ場は計画時点から宿泊滞在型と認識されていたので、クラブハウスもそれを念頭に設計されました」(エクセレントゴルフクラブ一志温泉コース副支配人・大竹和宏氏)

 ゴルフ場が所在する地域一帯の温泉が七栗の湯と呼ばれ、伊勢神宮への参拝の際に身を清める湯の1つとして昔から知られていた。さらに、エクセレントGCは岐阜県と三重県に4コースあり、共通会員制を敷いている。そうした背景から、宿泊施設を設けたという。

 間取り図を見れば分かるが、宿泊施設は2階に17室、まるでコンペルームが連なるように配置されている。ここからは男女浴室への移動距離も短い。もちろん、浴室は男女ともに露天風呂があり、室内の浴槽も大きい。

 また、現在フロント前のロビーは大きくショップ展開をしているが、その奥には朝食時はビュッフェレストランにもなるラウンジがある。つまり、朝、来場客が宿泊施設のある2階には上って行かないようになっている。さらに、玄関脇にカート室とバッグ置き場があるので、ポーターカーがいらない点も効率がよい。今では多くのゴルフ場で採用している男女兼用ロッカールームも、1999年開場当時は珍しいと言えるだろう。

 宿泊施設があることもあって、5600㎡超と比較的大きなクラブハウスではあるが、動線はいたってシンプルで機能的だ。

ロビー一面にショップを展開

すっきりとしたデザインのレストラン。18卓

ロビー奥にあるラウンジ。朝食ブッフェレストランにもなっていた

男性ロッカーとフロントの動線上にあるラウンジ

コンペルーム。3室60名収容

男性浴室

男性露天風呂

男性脱衣室。温泉地だけに、男女ともに石造り の露天風呂がある。室内の浴槽も広くゆったりしている

女性浴室

女性露天風呂

女性脱衣室。温泉地だけに、男女ともに石造り の露天風呂がある。室内の浴槽も広くゆったりしている

ロッカーはオーソドックス。男性200本、女性70本

ハウス内の宿泊室としては広い。17室、最大66名収容

外観

今回、ご紹介したクラブハウスは…

エクセレントゴルフクラブ一志温泉コース(三重県・18H) HPはこちら

所在地
三重県津市一志町
開場
1999年9月
ハウス設計
安藤建設㈱
ハウス施工
安藤建設㈱
延べ床面積
5645.51㎡
構造
鉄骨造

「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。

くわしくはこちら