若宮ゴルフクラブ(福岡県・18H)

若宮ゴルフクラブ(福岡県・18H)

シックな落ち着きとくつろぎの雰囲気を

経営交代を機に、老朽化したクラブハウスをリニューアルした例が増えている。
躯体を変更しない中で、いかに運営コンセプトをアピールできるかがポイントだ。

外装と柱はレンガ貼り、
仕切りを見通せる棚に

「開場40年を経て、クラブハウスは老朽化していました。そこで、経営交代をし、その舵取りがある程度落ちついてきた3年目というタイミングで、リニューアルしました。コンセプトとしては〝ミッドセンチュリー〟と言われる1900年代半ばの雰囲気、いわゆるシックで落ち着いたものにしたいということです」(取締役支配人・塚本善郎氏)

 もともとコンパクトなハウスで、基本的に動線にも無駄がない。そこで、レイアウトを大きく変更せず、雰囲気作りを重視した。そして、外装をレンガ風の総タイル貼りにし、内装もエントランス、フロント周り、レストラン、男女ロッカー・浴室とほぼ全面的にやり直した。照明器具もすべて取り換えたという。

「以前は天井も壁も白系でしたが、今回、天井は漆黒に、柱は外装同様のレンガ風タイルに、残る壁だけを白くしました。カーペットは柱や壁の色調に合わせました」(塚本取締役支配人)

 全体的に暗めのハウスではあるが、レストランやコンペルームなどの入口にあった壁はなくし、代わりにマホガニー系の棚を作り、動線上にも飾り棚が設えてある。先が見通せるために開放感があり、決して閉鎖的な暗さにはなっていない。

「クラブハウス全体の雰囲気を変えることで、庶民的なゴルフ場から高級路線に転換する方策の1つでもあります」(塚本取締役支配人)


フロント前・ロビー

外観

レストランは採光こそよいが、あくまでシック。12卓

可動式パーテーションで区切るコンペルーム。3室100名収容

落ち着きを見せるバー

バー奥にある特別室

スタートテラスに繋がる1階ラウンジ

実用品のみを置いたショップ

男性ロッカーは350本あった本数を減らして幅を広げた。男性262本

女性ロッカー50本

浴槽の位置を変えて大きくした男性浴室

男性脱衣室

女性浴室

女性脱衣室

今回、ご紹介したクラブハウスは…

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所在地
福岡県宮若市乙野
開場
昭和52年4月
ハウス設計者
戸田建設㈱
ハウス施工
戸田建設㈱
リニューアル設計
ユイファクトリー、佐藤設計室
延べ床面積
2152㎡
構造
鉄筋コンクリート

「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。

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