アバイディングクラブ ゴルフソサエティ(千葉県)

アバイディングクラブ ゴルフソサエティ(千葉県・18H)

イギリスの雰囲気を重視した本場英国製ハウス

英国にあった建築物を解体して日本に移築した。
「~ふう」ではなく、本格的な英国製のハウスである。

異国情緒ある重厚な落ち着きで
女性ゴルファーにも評価が高い

 「英国からそのまま移築しているので、調度の多くも持ってきていると聞いています。ゴルフ発祥の地である英国の雰囲気を、クラブハウスから感じてもらおうという意図です」(支配人・古城裕一氏)

 外観はまさしく英国建築。ゴルフ場に到着した段階で興味をそそられる。そして、中に入ると期待に違わず、マホガニーからややカーキーによった色調が、経年による自然な光沢も手伝って、重厚な落ち着きを醸し出している。

 構造的には、2階がエントランスとレストラン、事務所。1階は男女のロッカーと浴室、ショップ、そしてスタートテラスとなっており、3階にコンペルームや特別室といったエキストラルームが配置されている。

 天井も低く、昨今の明るく開放的なハウスとは対局にあるが、それが女性ゴルファーにはかえって好評だという。また、フロント前のロビースペースは広くないが、ロッカーは男女ともゆったりとしており、女性浴室も脱衣スペースより洗面スペースが広く、その点でも女性の評価は高い。なお、女性脱衣室は当初籐製の床だったが、老朽化もあってフローリングに張り替えている。

 スタートテラスに繋がる1階のロッカー前ではスペース広くショップ展開しているが、階段脇にはソファーセットを置いたラウンジもある。3階は主にホールアウト後に過ごすエリアになるが、スペース的なゆとりは十分で、コンペルーム、特別室ともに採光もあり、このハウスの中ではかなり明るい。

全体の雰囲気を大切にして
機能性を考慮した増築

 レストランがフロントと同じ2階にあるが、当初、来場客を制限していたためかなり小さく、レストランテラスを増築した。レストランテラスは外光が差し込み明るいが、手前のレストランと違和感がないように、壁はレンガで装飾し、天井にも扇風機をつけて雰囲気あるデザインとなっている。このレストランテラスは10組程度のコンペパーティにも使用されるが、それでもコンペルームが少ないため、レストランテラス横にバーベキューエリアを新設した。

外観

光が差し込む明るい3階の特別室。8名収容

コンペルーム脇にある3階ラウンジ

ロッカー前に広く展開しているショップ

女性ロッカー入口の横にある1階ラウンジ

既存のレストランはロビーの雰囲気と一致している

野外バーベキューエリア

男女浴室。男女とも洗面スペースと脱衣スペースがある(左・男性、右・女性)

今回、ご紹介したクラブハウスは…

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所在地
千葉県長生郡長南町
開場
平成6年12月
ハウス設計者
黒川雅之・杉本貴志
ハウス施工
新日本製鐵㈱
延べ床面積
3855.36㎡
構造
鉄筋コンクリート

「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。

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