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ゴルフ野性塾SP

No.267 『手首の固定とコック』 10/28更新

飛んで曲がらないコックは?

塾長はじめまして。トップスウィングのコックについての質問です。私はコックを使うと手首がグラつくので、いわゆるノーコックにして打っています。ドライバーの飛距離は210ヤード、目一杯の距離です。HCは13。コックを使えばもっと飛ぶのでしょうが、曲げたくありません。これからシングルを目指すと飛距離が足りないような気もします。ボールが飛んで曲がらないコックの使い方を教えてください。

(新潟県・41歳)


重要なのは手首の固定だけです

ノーコック打法とか、コック打法とか、細枝理論が多い。何が一番大切なのかを床の間に置いた畳上の論争である。

トップ位置に於いて大切なのは一つだけ。それは手首の角度の固定。手首がショット毎に動き変われば球は曲がるし、飛距離もバラつくものだ。如何に美しいスウィングしていようが、手首位置、不安定だと球は曲がる。逆にスウィングに無駄な動き多くありてもトップ時の左手首の型固定されていればボールは曲がり難いものとなる。

スウィングを固めよ、とこれまでの論は教えた。スウィングを固める時、最初に固めなきゃならないのはトップ時の手首の型である。手首の型が一定しないと均一の飛距離は生まれないものです。

ノーコック打法は手首の型を固めた一つの打法であって、ノーコックだから曲がらないというものではない。ノーコックといってもダウンスウィングに移行すれば、手首の動きと力は効いて来る。

杉原輝雄さんは手首の型を固め、ダウンスウィングに移行した時、手首の代わりに左ひじを使って距離を出しています。杉原さんの左ひじは手首の役割を果たしている。

手首の力は存在する。貴兄はノーコックで打つというが、実際は手首は使われているものだ。左腕とシャフトの作る内角角度がノーマルな90度であってもオーバースウィング気味の60度であってもノーコック気味の120度であってもよい。大切なのは常に同じ角度のトップ型が作られているか、否かです。

貴兄の左手首の内角角度は如何程の角度なのであろうか。多分、120度前後ではあるまいか。ならば105度の角度作りに挑戦してみてもよいだろう。繰り返すが、この時、105度の角度をドライバーからサンドウェッジ迄、同じとすべきです。

ドライバーからサンドウェッジ迄、同じリズムで打つを理想とするが、この理想には条件がある。それはドライバーからサンドウェッジ迄のトップ時の左手首の固定。

貴兄のハンディは13。となれば、まだ固まり様の弱い左手首の型ではある。120度を105度に出来る機会なのかどうかは練習場のレッスンプロに相談されるがよかろう。120度の次は105度の型を目安とし、105度の次は90度。型作りは15度の変化を基本として行く。

飛距離を出したければ105度の内角角度で振ってみるが貴兄にとっての最善。手首の角度を固めて下さい。飛んで曲がらないコックの使い方というが、そんなものはどこにもありません。固めればよいのです。

トップ時の左手首の内角角度が固まればボールは飛んで曲がらなくなるものだ。素振りで固めて行けばよい。ゆっくりしたスウィング型重視の素振りが要ります。


この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。

つづく
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坂田信弘

京大中退後、ゴルフを目指した異色プロゴルファー。主として週刊ゴルフダイジェストを根拠として漫画の原作、競技観戦記、レッスン書、レッスンビデオなど八面六臂の活躍をしているが、現在は次代のゴルファー育成のため開始したジュニア塾の塾長として脚光を浴びている。スウィング型を作るための「ショートスウィング」を提唱。
 
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