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ゴルフ野性塾スペシャル
No253....スウィングの大きさ...(7/22)

コンパクトではいけない?
私はコンパクトなスウィングを意識していましたが、ある時HC8の知り合いにもっと大きく振らなきゃダメだよ、と言われました。その話をHC9の方にしたところ、スウィングを大きくすることってそんなにいいことじゃないぞ、と言われたのです。「スウィングを大きくする」のがいいことか、悪いことか教えてください。

(静岡県・32歳)


大きくするのはフォローです

貴兄の知人の申す事、間違っちゃいない。大きく振れと申すは正しい。コンパクトに振れと申すも正しい。ただ、ほんの少しばっかし、言葉の足りなさが出ているだけです。

バックスウィングは簡略化された大きさ。「フィニッシュは大きなフォローで振り抜いて行け」と申せば貴兄も納得出来よう。

フルショット時、プロやハンディ5迄のアマの方はトップの大きさ3.5、フィニッシュの大きさ6.5の割合で振る。ハンディ36の方はトップ7.0、フィニッシュ3.0の割合で振る。振りの大きさを10とした時、トップ5.0、フィニッシュ5.0の振りがハンディ12の方のスウィングと思う。振りのバランスを見れば技量は分かります。3.5対6.5が理想。

喰わず嫌いの方は多い。頭じゃ、理屈じゃ納得していても体が動かぬという方も多い。これ迄の経験が新たなものを否定するという方もおられよう。周りは周り、自分は自分と頑固の意志に徹し切る方もおられる筈。小生、頑固な方を愛す

頑固な方がいなきゃ、若い者の教育なんか出来やしない。物分かりの良さ気な評論家は多い。彼等が教育の現場でその姿勢を取り続ける事が出来るだろうか。彼等はいつも高い所から現場を眺め続けるだけの傍観者ではないのか。現場で戦う勇気を持っているだろうか。

私は彼等の表情と発言をテレビで見る。この連中に教育が出来るのだろうか、と疑う事は多い。頑固でなきゃ、教育は出来ません。教育は戦いだ。世代の妥協点を探るのは教育じゃない。小生、頑固な方を尊敬します。

アメリカには頑固な連中が随分と多い。それが国力となって来た。日本はこの10年で頑固な人を多く失って来た。国の損失である。政治家の頑固さが薄まりつつある気配。危ういと思う。

頑固な人間の多くいる国は国の力を持っているものだ。頑固と頑迷は違う。頑固は聞く耳、読む眼、客観の感性を持つが、頑迷は聞く耳も読む眼も客観の感性も持ってはいない。頑固は己を主張し、戦う柔軟を持つが、頑迷は圧(あつ)の主張だけを持つ。相手に納得させるのが頑固。圧えつけるのが頑迷。頑迷は世の迷惑、国の迷惑、地球の迷惑。

貴兄は知人の頑固さに感謝すべきであろう。貴兄は幸運の人。本稿を貴兄の知人に読んで頂きたい。スウィングの大きさのバランスに眼を向けて貰えれば、と思う。

まずは左腕地面に平行のトップ位置より、右腕地面に平行のフィニッシュのショートスウィング。次に左腕地面に平行のトップ位置からフルスウィングのフィニッシュ位置。塾生にはこの教え方をして来ました。そして塾生のスウィングは簡潔になって行った。振り抜けば飛ぶスウィング、振り抜けるスウィングになって行きました。

貴兄はショートスウィングで打て。次にショートスウィングのトップとフルスウィングのフィニッシュで打て。




この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。

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