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ゴルフ野性塾スペシャル
No220...ジュニアへの指導法...(11/19)

子供に何を教えるか?
(--前略--) 今まで息子には大人用のクラブを子供用に合わせたものを使わせていました。教えも前へ前へ飛ばすこととパターの練習だけです。今後どのような教え方をしていけば子供のためになるでしょうか? 練習方法、トレーニング方法があったらご教授ください。

(茨城県・27歳・自営業)


「叩きの型」を持たせることです

大人も子供もショートスウィングでスウィングの型を作るのがベストなり。

スウィング型の基本となるのは「叩きの型」。ショートスウィングが「叩きの型」を作れる唯一の方法だと思う。「叩きの型」を持っていれば、将来、スウィングにおける悩みが生じたとしても浅く、短期間で回復出来るでしょう。

練習量を少なくして「叩きの型」も作れる。「叩きの型」を持つことは短期間の上達を望む上において必要。それはインパクトの型であるが、インパクトの型ありて振り抜きの型も生まれるわけであって、最初から、振り回してたんではオーバースウィング、左開きスウィング、ヘッドアップスウィング、極端なスウィングになって行く。振り回しながらも「叩きの型」を身につける事の出来た人は、スウィング修正の時間と経済力、要するに恵まれた練習量を持った人

プロは「叩きの型」を持つ。シングルプレーヤーも持つ。パーオン率5割を満たす人は「叩きの型」を持った方である。

練習量、多ければいつの日にか「叩きの型」は身について行く。それがあるために過去の論は一歩の前進が出来なかった。

大体、「叩きの型」を意識せずに「叩きの型」を身につけるには30万球が要る。1日300球、1年で10万9500球、それを3年続ければ32万球に達する。それだけの努力でシングルの域に達し得る。

ショートスウィングは3万球で「叩きの型」を作る。1日100球、1カ月で3000球、10カ月で出来上がる型。なぜ、誰もそこに気付かなかったのかが不思議。

そうゆう私も「叩きの型」の存在に気付かず4年の研修生歴、17年のプロゴルファー歴を送って来た。「叩きの型」に気付いたのはジュニア塾を開き、子供たちの早期上達を考えなければならぬ状況の時でした。

今だから申せるが、平成5年6月に熊本でジュニア塾を開塾したが、周囲の眼は冷やかだった。協力してくれる6つの練習場、2つのゴルフ場、3人のコーチ、テレビ熊本、熊本日日新聞、スポニチ新聞、それとダンロップとマルマンだけが期待してくれただけ。

「忙しい坂田が月に1回でも熊本に来れる訳がない。最初は来たとしても半年で来なくなるろう。才能未知の子を集めたって、九州ジュニアトップレベルになる迄には10年かかる。坂田が投げ出してすぐに潰れるネ。無理だ」

開塾したその日に冷やかなる無視の眼、非協力の声が私の許に入って来た。よう御座います。腹と腰をすえてやらして頂きます。

どう指導して行けば早期上達してくれるか、を考えた。そして開塾して10日目に気付いたのがショートスウィングの存在。前の年、私のゴルフ理論は出来ていたが、初心者への指導、実践方法は見つかっていなかった。10日で見つけた。その時の私は必死だったと思う。そして、熊本ジュニア塾1期生と3人のコーチにショートスウィングを教えた。

ゴルフ始めて11カ月で世界ジュニア紫垣綾花が獲った。私の予想よりも2年、世間の予想よりも8年早い結果が生まれた。私の指導方法はジュニア塾生への指導のなかで変わっていき、その変化と共に塾生の技量は急速に伸びた。塾の評価は高まっていった。世間に知られもした。

平成6年、札幌塾開塾。平成8年、周防灘塾と福岡塾を開塾。クラブ握って半年でシングルになる子が出た。現在、先輩塾生が後輩塾生にショートスウィングとスウィング全体の基本型を教えている。水は上から下へ流れ、風は風上より風下へと吹く。塾の指導態勢、水の如くなりたいと願い、7年が必要か、と思っていたが4年でその形は出来て来た。

総てはショートスウィング。ショートスウィングに気付かなければ塾は消えていたかも知れぬ。周囲の雑音は消えて行った。代わりに嫉妬が塾を取りまく様になった。

アメリカにフォックスとゆう全米メジャーテレビ局がある。そのフォックスが塾と私の特集を放映すると言う。驚異の進歩、とゆうのが番組のテーマと聞く。貴兄はショートスウィングを教えよ。シンプルなスウィング型が出来ていく。シンプルエンジンは故障しても直すは簡単。それと同じ理屈。

ショートスウィングのやり方はレッスンビデオ「ゴルフ進化論」を参考として頂きたい。文章よりはビデオ映像のほうが遥かに理解しやすい。

5つ目の坂田塾を名古屋に作る予定です。(注記) 茨城県に作る予定はない。日本の場合、子供にゴルフさせるのは難しい。ゴルフが学童教育に役立つのならば、組織を作ってゴルフ出来る場を開放すべきだ。JGAには先見の力と行動力を持つ方が50人はおられる。近い将来、50人の行動力が何かを変えていくと思う。その時、欧米と日本との差は縮まり、ゴルフが国民スポーツになって行くだろう。

ゴルフを国民スポーツにすべきだ。ジュニアゴルファーの春は必ず来ます。JGAの50人の方が春を運んで来るでしょう。その時迄、私は頑張る。塾と共に世界の頂点、目指していく。ご自愛あれ。



編集部注

執筆当時の状況です。現在は熊本、福岡、周防灘、神戸、札幌、東海、船橋の各塾が開かれています。

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