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ゴルフ野性塾スペシャル
No201...コースの光と影の美...(7/2)

いいコースの条件?
ゴルフの腕前は90~100を彷徨うほどです。プロにしても上級者にしても「あのコースはいい」という言葉をよく耳にしますが、はっきりいっていいコース、悪いコースの分別がつきません。そりゃ、フェアウェイが刈られていないような変なコースはわかりますけど、コース設計も手掛けるプロにとって理想のいいコース、悪いコースとはどんなものなのしょうか?

(埼玉県・35歳)


自分の前に影をおけるか?
光と影の調和する美しさです。調和の美しさは理屈で知るものではなく、感じて知るものだと思う。

戦中、戦後の教育で顕著となったが、理屈で知る教育を日本はして来た。感じて知る教育を軽視して来た。この10年はその結果が顔を出した時期に当たろう。いいのか、悪いのかは、人それぞれの判断の領分。

私は失敗だったとは思わない。ただ、家庭も学校も世間も理屈で知る教育方向へ傾き過ぎてた様な気はする。修正すりゃいい。修正出来る能力をまだ日本は十分過ぎる程に持っている。

このままでは失敗となる。傾き過ぎを修正すべき時に来ただけと思いたい。過去を整理整頓し、そこからの教訓を得るには理屈で知る教育の作った頭脳が適する。将来への道作りには感じて知る感性も必要だろう。要は調和。コース作りも同じ。

スタートホールは西に向かい、帰りのホールは東へ向かうコースの向きが基本の美を作る。

太陽を背に受け、進み行く方向に自分の影の出来る方向性。それは光との調和。次に難度。ほかに色々とコースの美を語る要素は多くあるが、基本はこの二つでしょう。

スタート1番、東の空の太陽に向かって打つティショットホールは頂けない。それは霧に向かって打つ様なものだ。

いいコースは自分の前に影の出来るコースであり、背中側に影の出来るコースはどうかと思う。

簡単な理屈ですが、理屈は簡単な程に強いと申します。複雑な理屈は怖くないし、説得力も無いものだ。

既存のコース、私はいいコース、悪いコースといった区分けはしない。光と影を持つコースか、否かを考える。コースを眺める時、眼線はいつもそこに向いてます。

以上---。


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