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ゴルフ野性塾スペシャル
No177...スウィングの幹と梢...(1/4)

スウィング始動のコツ
私ゴルフを始めて1年、最近バックスウィングの始動に悩んでいます。ドライバーは左手首に軽い角度をつけボールとクラブの位置に注意し、始動するようにしたら経験したことのない飛びが出るようになりました。しかしアイアンは安定したバックスウィングの始動ができません。ぜひアイアンの始動方法を教えてほしいのと、塾長はどのように始動するのか教えてください。

(熊本県・29歳)


梢を離れて幹を目指せ

多分、左手首よりのスウィング始動になっている。

薬も過ぎれば毒になる。毒も程度を知れば薬になるのと同様、過ぎたる動きが貴兄の手首に生じた様だ。

左手首への角度のつけ方が早ければ、その動き、毒になり易い。そして、貴兄の動きはあった。すでに、手首は角度を覚えている筈。ならば、左手首は放置してよい。左肩で上げて行く意識を持つべきです。

梢を見れば幹が見えず、幹に近付けば梢が見えぬ、とゆう。スウィング作りは梢と幹の関係を持つ。

貴兄は梢を見た。幹が見えなくなった。少し、梢への意識を離してやればよい。それで、幹が見える様になる。

幹に近付き過ぎれば、幹より離れ、梢を見ればよい。その繰り返しの中で、基本スウィングは作られて行く。

梢だけ眺めては、基本知らずの我流。幹だけ眺めても、基本知らずの我流スウィングとなる。

ニクラスもハンディ36の方も我流には違いないが、ニクラスは基本を知りたる我流であり、ハンディ36の方は基本知らずの我流スウィング。それだけで、ラウンド40ストロークの差がつく。

基本は人間の叡知と思う。私は球叩き稼業であり、物書き稼業でもあるが、歌い稼業も同じとゆう気はする。歌手の基本を考えた時、梢は発声等であり、幹は感情の豊かさではあるまいか。

私は松山千春を日本ナンバー1の幹を持つ歌手と思っている。梢なし、幹なしの歌は聞いて辛い。梢だけの声は1度で充分。梢と幹が備わった歌は滲み込んで来る。松山千春の歌がそうだ。

梢だけのゴルフは上手いとゆう程度。強いゴルフではない。幹の太いゴルフは強い。人間の太さがある。

尾崎将司のゴルフは極太。私なんぞ、竹ヤブの中の青竹ゴルフに過ぎぬ。それでもプロゴルファーだ。青竹は青竹なりに生きて行けばよい。

貴兄は梢に走った。次は幹に向かえ。左肩回転、左肩始動のバックスウィングを目指せ。左手小指に少しの力を入れて。

左肩が回せる様になったら次の梢が待つ。終わることはない。梢と幹の関係はクラブを離す迄、貴兄について回る。悩んでは悟り、悟りて悩む、の繰り返しで幹も梢も太さを増す。

私は何も考えずに打っています。振るでもなく、叩くでもない、ただ簡単に眼の前の球を打ってるだけ

ゴルフ歴25年が常に上達の日々であったとは思わない。岸に寄せる波の如く、であったと思う。上手くなったと思えば、下手になってたりした。外海の波であるのか、内海の波であったのかは知らぬ。

アメリカのシニアツアー挑戦が待っている。それが終わらなきゃ、結論は出せない。

「お前は金持ちになった。わざわざ、辛い想いしてアメリカに行く事もないだろう。日本で先生様をやってりゃいい」と、阿呆なる野郎が言って来た。

「阿呆ったれ。阿呆は阿呆の常識と枠の中で生きて行け。俺は阿呆のもう一つ上の馬鹿になりたいんだよ」

「分からない理屈、言うな。三流プロの分別ってものがあるだろうが! 行っても無理だ。お前のパッティングでは通用しない」

「有難うよ。阿呆が馬鹿になれるための最高の餞別言葉だね。阿呆ったれ!」

阿呆はどこにでも住んでいる。都会には阿呆も多いが、馬鹿多くいる。都会は面白い。

私は一徹馬鹿になりたい。阿呆で終わるのはイヤですよ。私は眼の前の球を打ってるだけ。構えれば、体が勝手に動いて行く。



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