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ゴルフ野性塾スペシャル
No135... 立ち方と左ひじ...(3/7)

正しい方向に立てない
私はゴルフを始めて、1年余りですが、アドレス時の体の向きが、他人から指摘されるほど、違った方向を向いてしまうのです。自分ではボールの後方に立ってボールの前後50センチくらいに目印を見つけ、目印を結んだ線に平行に立っているつもりです。いろいろ試しているのですが、いまだにキャディさんに「どこ向いてんの」と注意されます。塾長、正しいアドレスの仕方を教えてください。

(長野県 44歳)


問題は根本部分にある

目標に対して、つま先ラインが平行に取れたとて、スウィング弧がソッポ向いた動きでは、つま先ライン平行は何の役にも立ちはせぬ。

体の向き様がショット毎に異なる人のスウィングにはひとつの共通した動きがある。フォローで左ひじを思いっ切り引っ張り込む動きだ。左ひじに悪癖のついたスウィング、中でも左ひじが外へ向いてゆく癖は実に厄介。ヘッドの球離れは早まり、フォロー弧が極端に小さくなり、カット弧になり易い。

プッシュアウト、どスライスの多くは左ひじ、引っ張り込みの動きを原因とする。インパクトで左ひじの伸びたスウィングに、フォローでの左ひじ引っ張り込みの癖はつき難い。インパクトで左ひじの曲がったスウィングには左ひじ、外流れの癖がつき易いのです。

左ひじでスウィングをリードしてはいけない。左ひじリードのフィーリングは左ひじを曲げてくる。それも、左ひじがスウィング回転の外を向くとゆう最悪の動きで・・・。

何故、左ひじが外を向いた格好で曲がる様になってしまうのか? ボールを腕の力で上げようとしたからだろう。ロフトに頼り、シャフトのしなりに頼ればボールは上がる。均一のリズムを持つスウィングになる。腕力だけでボールを上げに行ったり、飛距離を欲すれば、左ひじリード感覚が生じ、左ひじは曲がって来る。腕力に頼れば、左ひじが暴れ出す。左ひじを暴れさせちゃいけない。

右のひじも左のひじも平行の型には従順。トップで右腕と左腕の上膊腕、要するに肩からひじ迄を平行にし、フィニッシュでも同じ様に左右の上膊腕を平行にすれば、両のひじは美しさを形作る。トップで平行、フィニッシュで平行と、この2つの型を作れば、その平行型にリズムは宿る。

貴女のスウィングは左ひじリードの動き、強きものと推察。アドレスで体が右方向を向けば、ダウンスウィング途中で左ひじは左への引っ張り込みを強めることで方向修正しようとするだろう。

体の向きが目標より左向きになれば、左ひじは目標に向かおうとする。この時、体重移動が消え、縦のミスになって行く。テンプラ、ヒール、トップ、下手すりゃソール当たりの悲惨さ。大体、体が目標より右を向けば横のミス、左を向けば縦のミス球を打つ。

貴女はショートスウィングで球を打て。つま先にクラブを置き、クラブの向きを目標と平行にし、ショートスウィングで打てばよい。ショートスウィングでは、左腕地面に平行をトップ位置とし、右腕地面平行をフィニッシュとする。

アドレスの正しさを得るには大振りよりもショートスウィングが適す。体に目標取りを慣れさせなければならぬ。

貴女は慣れていない。腕力弱いのに、腕力に頼ろうとした。ボールは腕力で上げれるものではない。腕力に頼れば、左ひじは曲がる。曲がった左ひじは図々しい。方向をも自由にしようとする。

貴女は左ひじに図々しさを与えてしまった。ショートスウィングで矯正して下さい。6アイアンでラバーティ上のボールを打つことです。

アドレスの正しさはスウィングの正しさに直結する。インパクトで左ひじの伸びたスウィングを目指すべきだ。貴女は左肩で合わせよとか、左眼で合わせよ、の答えを期待していたのではないか? アドレスの取り様は、もっと根本部分の問題。半年の間、ショートスウィングに徹せよ。


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