これだけはおさえておきたい基本マナー

「ゴルフ=マナーが厳しい」というイメージを持っている方が多いかもしれません。ゴルフにはいくつかマナーがありますが、決して堅苦しいものではありません。ここでは、ゴルファー同士が気持ち良くプレーするための「心構え」として、最低限覚えておきたいゴルフの基本マナーをご紹介します。

目次

ゴルフ場での服装

ゴルフ場での服装は、コース内だけでなく、クラブハウス内でも気を配る必要があります。男性・女性ともに襟付きのトップスとパンツルック、ゴルフシューズ着用が基本となります。NGな服装の代表例としては、Tシャツ、ジーンズ、ジャージ、サンダルなどが挙げられます。※ゴルフ場により、来場時にジャケット着用を求められる場合があります。各ゴルフ場のサイトなどで、事前にドレスコードを確認しましょう。

ボトムスはロングパンツが主流ですが、最近ではショートパンツや、女性ではミニスカートを着用する方も増えています。プレー中、ボールが大きく曲がってしまった場合などに林や茂みの中に入ることも考えられるので、最初はロングパンツが無難でしょう。

全般的なマナー

ゴルフ場での基本的なマナーとして、まずは以下の3点をおさえておきましょう。

  1. 時間に遅れない
    少なくともスタート時間の30分前にはゴルフ場に到着、10分前にはティイングエリア付近で待機するようにしましょう。万が一、ゴルフ場への到着が遅れそうな場合は、早めにゴルフ場に連絡を入れましょう。
  2. 打つ人のじゃまをしない
    大声でのおしゃべりなど、ほかの人の迷惑になる行為はマナー違反です。打つ人がアドレス(※)に入ったら、後方に立ったり、音を立てたりしないようにしましょう。
    ※アドレス=ボールを打つための構え
  3. 禁煙
    基本的にコース内は禁煙です。クラブハウス内も全面禁煙としているコースもあるため、喫煙家の方は所定の喫煙場所を確認しておきましょう。

スロープレーを避けるための心がけ

ゴルフ場でプレーする際、自分たちの前後の組で多くの方がゴルフを楽しんでいます。自分たちのプレーが遅くなってしまう(スロープレー)と、他のゴルファーのプレー進行を妨げることになります。ゴルファー一人ひとりが「プレーファスト」を心がけ、前の組との間が開きすぎないように付いていきましょう。ここでは、初心者ゴルファーの方が特に気をつけるべき5つのポイントをご紹介します。

  1. 自分の打順が来る前に、次に使うであろうクラブを決めておく
  2. 次に使うと思われるクラブを2、3本持ってボールのある地点に向かう
  3. 次の地点まで歩いたほうが早い場合はカートに乗らずに歩いて行く
  4. 素振りは2回までにとどめる
  5. ホールアウト後はテキパキと小走りで行動する

グリーン上のマナー

グリーンは「ゴルフ場の顔」とも言える存在です。200ydのティショットも、1mのパッティングも同じ“1打”。ゴルファーにとってより緊張感の高まる「ステージ」でもあるグリーン上でのマナーについてご紹介します。

  1. 走らない
    芝を傷つけてしまうため、グリーン上では静かに歩きましょう。難しいパットが決まって思わず興奮しても、跳ねたり走ったりしてはいけません。
  2. ラインを踏まない
    グリーンに入る前に他の人のパッティングライン(ボールからカップまで実際に通るだろうボールの軌道)をチェックし、踏まないように気をつけましょう。
  3. ボールマークを直す
    ボールがグリーン上に落ちたときにできる芝生のくぼみをボールマークといい、必ず直すのがマナー。
    グリーンフォークで芝を寄せて直しましょう。
  4. 旗はできるだけグリーン外に置く
    パッティング時にピンを抜く場合、できるだけグリーンの外に置きましょう。グリーンが広い、あるいはグリーンの外の状態が悪いなど、やむを得ずグリーン上へ置くときには静かに置きましょう。
  5. 打つ人の近くに立たない
    グリーンではライン上に影が落ちるとパッティングの妨げになりますので、ボールを打つ人から離れて待つようにしましょう。影が伸びやすい夏場は特に注意が必要です。
  6. カップのフチを踏まない
    カップ周りはデリケートです。カップに入ったボールを拾い上げる際など、カップのフチを踏まないように気を付けましょう。

グッドマナーのためにワンモアアドバイス

グリーンにボールが載った時

アプローチやバンカーショットを終え、グリーンにボールが載ったら他のクラブを数本持った状態でグリーンに向かうことになります。パター以外のクラブはグリーンエッジ(グリーンを囲う、芝を短く刈り込んだエリア)に置きます。この際、カートや次のホールに近い場所を選べば「プレーファスト」につながります。

準備ができた人から打ってOK

自分よりもピンから遠い同伴者がボールを探していたり、「間違ったクラブを持ってきちゃった!」とカートに取りに戻るなど、プレーが中断してしまう場合は、準備ができた人から先に打つことができます。。スムーズなプレー進行のためにも、「先に打ってください」「先に打ちます」「(前方の同伴者に向けて)気を付けてください」など声を掛けあって、安全を確認したうえで行いましょう。

バンカーのマナー

コースのさまざまな場所でゴルファーを待ち受けるバンカー。そんなバンカーにおいてもマナーがあります。

  1. 低いところから入る
    バンカーへ入るときは、土手が低くなっているところから入りましょう。バンカーの高いところは急斜面になっていることも多く危険です。また、高いところから無理に入ろうとすると、土手の砂が崩れ、芝を傷める原因にもなってしまいます。
  2. ならして出る
    バンカーショットを終えたら、ショットの跡や足跡などをレーキ(砂を均す道具)でならしてから外に出ましょう。(感染防止対策のため、レーキを置いていないゴルフ場もあります。その場合は足でならしましょう)

万が一の事故を防ぐためのマナー

クラブやボールは人に当たってしまうと大ケガにつながる可能性があります。普段から気を付けていれば問題ありませんが、緊張したり焦ったりする場面で起こしがちな注意事項を挙げておきます。

  1. 人の近くでクラブを振らない
    スイングするときは、周囲に人がいないかどうかを必ず確認してからにしましょう。
  2. 打つ人の前に出ない
    打つ人の前や後ろに出ると、ボールやクラブに当たる可能性があり大変危険です。また、打つ人の集中を妨げることにもなるため、前に立ってはいけません。
  3. 打ち込まない
    打ち込みは大変危険な行為です。前の組でプレーする人たちに打球が届いてしまう恐れがあるときは、十分な距離が確認できるまで、打つのを控えましょう。万が一、隣のホールや前の組に打ち込んでしまった場合は、大きな声で「ファー」と叫び危険を知らせましょう。