「P700シリーズ」は、テーラーメイドがアスリート向けに開発しているアイアンシリーズです。現在発売されているのは、マッスルバックの「P7MB」、マッスルキャビティの
「P7MC」、中空構造の「P770」と「P790」になります。

共通しているのは、どれもがアスリートが好みそうな構えやすさを備え、クリーンなルックスに仕上げられているところです。

「P790」は、中空構造を初めて採用した「P700シリーズ」のアイアンとして2017年に初代モデルを発売しました。

すっきりとしたヘッドシェイプで構えやすく、そのうえ寛容性が高くて飛ばせる性能がゴルファーに受け入れられ、今では他メーカーからも中空構造のアイアンが多く登場していますが、テーラーメイドの「P790」がそのブームをけん引したといっても過言ではありません。

2年ごとにモデルチェンジし、最新モデルは4代目ですが、もっとも飛ばしやすく、寛容性が高いモデルに位置づけられています。

最新モデルの「P790」は、「FLTD・CGデザイン」という番手ごとの最適重心設計が採用されているのが大きな特徴です。

前作からヘッド内部の構造がさらに進化し、バックフェース上部の裏側をディンプル形状にすることで余剰重量を生み出し、番手ごとに再配置。ロングアイアンは高弾道で飛ばしやすく、ミドルアイアンでは広いスイートエリアでグリーンを狙いやすい。短い番手ではスピンの効いた球でピンを狙いやすいヘッド性能になっています。

実際に打ってみると、どの番手で打っても打感が変わらず、心地よいフィーリングが得られます。これはヘッド内部に、「SPEEDFOAM^TMAIR」というテーラーメイド独自の充填剤で満たし、加えて番手ごとに設計された「サウンド スタビライゼーション バー」という新構造による恩恵が大きいです。

また「P790」は、シリーズのなかではストロングロフトのモデルですが、どの番手で打ってもスピンがよく入り、アイアンらしい弾道を打ちやすいのも印象的でした。

飛べばいいというだけではなく、グリーンを狙って止められる性能を感じます。

同シリーズの「P770」とは、ヘッドサイズとロフト設定が異なります。ヘッドが小ぶりな「P770」は球筋を打ち分けやすいモデルで、「P790」はヘッドが大きめなので、見た目にも安心感とやさしさがあります。

7番のロフト角は「P770」で33度、「P790」は30.5度となっており、同じ番手で打ち比べると、「P790」はキャリーで5～10yd飛ぶ設定になっています。

飛距離と寛容性を備えた次世代型のアスリート向けアイアンなので、「P790」の対象ゴルファーはかなり広いと思います。

スコアアップを目指す過程で、アスリートテイストのアイアンを使いたい人。競技に出ているようなアスリートゴルファーで、今よりもラクに飛ばしてゴルフをしたい人。または単純に、構えやすく、打感が良く、飛ばせるアイアンを使ってみたい人にもオススメです。