PGA TOUR COLUMN 2

美食とコンサートが楽しめる開幕戦
ファンに向けた“おもてなし”

フォーティネットを新たな冠スポンサーに迎え、PGAツアー2021-22年シーズン開幕戦「フォーティネット チャンピオンシップ」は、ワインの名産地として有名な米国カリフォルニア州北部ナパバレーで9月16日にスタートする。

7月下旬の時点で、前売りチケット、VIP席、プロアマ出場枠などの売れ行きは好調だという。昨年大会が新型コロナウィルスの影響で無観客開催になったこともあり、会場となるシルバラードリゾート&スパでPGAツアープロのパフォーマンスを見ることや、友人との交流が待ち遠しいゴルフファンが多いのだろう。

観戦に訪れるファンにとって、ナパ名産のワインも楽しみのひとつ

「社交の場」としてのPGAツアー

筆者は解説者やジャーナリストとして20年以上ツアー会場で取材を行い、ゴルフには他のスポーツ競技と異なる要素を感じている。それは、選手に対してだけではない、観客に向けてのフォローだ。エンターテインメント性を含めた社交イベントの雰囲気を出すことで、熱狂的なゴルフファンではなくても「行ってみようかな?」という気持ちにさせてくれる。

アメリカは日本の25倍という国土面積を持つだけに、すべての地域で頻繁にスポーツイベントが催されるわけではない。それだけに、各地域で開かれる年に一度のPGAツアーは大きな盛り上がりをみせ、大会ごとに異なる雰囲気を醸し出しているのが面白い。例えば、一週間の観客数が71万人を超えるアリゾナ州開催の「フェニックスオープン」は、若い世代が集まる社交イベントとしても有名。朝からお酒を飲み始める若者が多く、“大丈夫かな?”と心配になるほどだ。

ラウンド後に催される予定の野外コンサート。夜まで楽しみは尽きない

ファンを楽しませるゴルフ以外の取り組み

「フォーティネット チャンピオンシップ」が行われるナパバレーは、お洒落な雰囲気が漂うワイン造りの街。開催コースはロッジが隣接するリゾート地でもあり、近隣の住民にはメンバーシップが用意されているセミプライベートコースだ。 筆者は松山英樹が3位に入った2014年大会に取材で訪れたが、上品で落ち着いた空気が流れる素敵な場所に感じた。

特徴的なのは、ゴルフ観戦だけではなく、美食やコンサートを楽しめる“ファンファースト”への取り組みだ。2017年には、最もファンを優先し、大切にしたPGAツアー競技に贈られる「Most Fan First Event」を獲得。大会を運営する事務局によると、今年も食事や音楽に工夫を凝らし、ゴルフファン以外でも楽しめるような社交イベントとして、連日催し物が用意されているという。

グルメ好きには、名産のワインや地元レストランの味が楽しめる充実のメニューを提供。また、木曜日からは3日連続で野外コンサートの開催を予定しており、すでに大会公式ホームページには出演アーティストが発表されている。開幕を心待ちにしているのは観客だけではないようで、「私もナパバレーに連れて行って」という出場選手の夫人や恋人も多いようだ。

フォーティネットチャンピオンシップ
公式サイト(英語版)

アンディー和田

アンディー和田

1968年生まれ。米国在住のゴルフジャーナリスト。米アリゾナ大卒業後はプロゴルファーとして活動し世界を転戦。青木功や中嶋常幸らのキャディを務めた経験がある。ジャンルを問わずゴルフに幅広く精通し、トーナメント解説やアナリストとして活躍。近年はジュニアゴルファーの指導や育成にも力を注ぐ。

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