APEX PERFORMANCEシリーズ 新カテゴリー「Aiフォージド」

キャロウェイのAPEX PERFORMANCEシリーズ アイアンは、
フェースもボディも鍛造に加え、お家芸のAIでつくりあげた、かつてないカテゴリーの新アイアン。
「Aiフォージド」は、数あるモデルの中でどのポジションにあり、どんな結果をもたらしてくれるのか。

クラブフィッターの鹿又芳典氏が担当者に根掘り葉掘り聞き、
自らの試打データに「この弾道は衝撃」と感嘆の言葉も。どんな人に向いている?

  • 鹿又 芳典

    鹿又 芳典

    (かのまた・よしのり)

    豊富なギア知識を持ち、あらゆるゴルファーから絶大な信頼を寄せられているクラブフィッター兼クラフトマン。ゴルフショップ「Magic」代表。

  • 石野 翔太郎

    石野 翔太郎

    (いしの・しょうたろう)

    キャロウェイゴルフ株式会社 マーケティング ハードグッズ アジアプロダクトマネジメント。

Section1

APEXのポジション

ド真ん中の新APEX

鹿又:そもそもキャロウェイのアイアンはどれぐらいあって、どういう位置づけで、その中でAPEXがどこにあるのか。わからない人もいるんじゃないかな?

石野:「パラダイム Ai スモーク アイアン」は飛距離と寛容性に特化しています。昨年出した「APEX PRO」シリーズはどちらかというとコントロールと打感。PRO~MBと複合構造になっていて、その中のMBは「一枚モノ」(軟鉄以外の異素材をヘッドに使わないもの)に近づいています。「X FORGED」は完全な一枚モノで、「X FORGED STAR」は、より飛距離に特化しています。

鹿又:その中で「Ai 200」、「Ai 300」のポジショニングは?

石野:新しいパフォーマンスシリーズは真ん中にくる位置づけ。ターゲットゴルファーは広いです。飛びと寛容性にもある程度特化し、コントロール性と打感も良くしています。一枚モノのX FORGEDと比べると、飛びと寛容性の方に寄せている 。AIスモークとはコントロール性能の良さがまったく違います。キーワードは「Aiフォージド」。PROシリーズにはない、AIのフェースを導入しています。

鹿又:そもそもAPEXが生まれた背景は?

石野:初代APEXは「ちょい飛び」で、軟鉄鍛造アイアンの新しいセグメントを確立したいと10年前にスタート。アメリカでは、自分のスキルに合い、苦手を補ってくれるアイアンを使う文化が強く根付いているため、ナンバーワンになってます。

今回はちょい飛びの軟鉄鍛造アイアンに最新テクノロジーをふんだんに盛り込んだオールラウンドなモデルになります。

Section2

Ai+新テクノロジー

セミアスリートの
打点分布で
つくり上げたAiフェース

鹿又:今回の製品は、APEXがベースになっている、いってみれば“王道”。そして、ついにAiスマートフェースが入った?

石野:Aiは(FLASHフェースの設計で)前作から取り入れましたが、インプットデータをブラッシュアップ。Ai 200は80~90台のスコアのゴルファーの打点分布を数多く入れることで、フェース面全体において打ち出し角やスピン量を適正化。ボールスピードの向上も達成しています。

鹿又:Aiフェースが特徴のAi SMOKEドライバーの場合は、打点がズレても初速が変わらない、曲がらない、前後左右で打点分布が変わらない、といった特徴があるが、アイアンの場合はこれに加えて、弾道の高さもしっかり出るようにつくられている?

石野:はい。打点ズレに対して弾道の曲がり幅に変化が少なく、打点の分布に対して強くなっています。

フェースだけでなく
ボディも鍛造は唯一無二

石野:構造的な特徴は、フェースが鍛造というだけでなく、ボディも軟鉄鍛造という点。フェースは高強度なカーペンターSSを使い、軟鉄鍛造ボディのくぼみが、フェースに球が当たったときに少したわむようになっていて、衝撃を受け止める新しい構造です。

鹿又:たわんで球を打ち出す。だけど、Aiスマートフェースでボールスピードが向上している。構造上、比重の違う素材は?

石野:バックウエイトのタングステンは真後ろに。重心が深くなっているので球を拾いやすくなっています。

鹿又:タングステンが真後ろにきて、プレーヤーにとって扱いやすくなったと思う。違和感がないし、見た目のイメージと実際のクラブの動きが同調する。フェースが動きにくいし、個人的にはそこがすごくいい。

新カテゴリー

鹿又:ここまで機能と構造を聞いてイメージできるのは、ただの中空ではなくて、寛容性があって重心も深くなっているものがつくられているということ。

中空の良さ(初速)、ポケットキャビティの良さ(特にアマチュアが使ったときの寛容性の高さと弾道ぶれの少なさ)と、軟鉄鍛造の良さ(フィーリングと打感)、その3つが重なって、調和されている。

シンプルながら、しっかりつくりこんでいるから価格的な妥協もない。代表的な3つのアイアンを1つに合体させた、新しいカテゴリーと言っていいと思う。

試打比較

Aiフォージドを前面に打ち出す、APEX PERFORMANCEシリーズ アイアン。「ビジュアルはブレード。キャディバッグに入っていたら、カッコイイと思いますよ」というのが鹿又氏の第一印象。

さらに、「Ai 200は、やさしそうなのに、ぱっと構えたときに操作感がある。ネック周りがすっきりしていて、セミオートマチックに簡単に使えそう。Ai 300は、トップブレードを見たときも、アドレスしたときも、やさしそうだと思った。どちらかというとやさしいUTのようなイメージ」

見た目のみならず、コントロールと打感、飛びと寛容性を高い次元で調和させたというのがAi 200とAi 300。一枚モノ構造のX FORGED STARと打ち比べてもらうと、データの違いは明らかだった(ドライバーのヘッドスピード40~42m/s想定)

試打クラブ

APEX Ai 200

(7番 ロフト角:30° シャフト:N.S.PRO 950GH neo)

APEX Ai 200

クラブスピード

34.3

m/s

ボールスピード

50.8

m/s

ミート率

1.48

 

打ち出し角

15.8

deg

スピン量

4807

rpm

最高到達点

24.7

yds

着地角

41.2

deg

キャリー

163.3

yds

トータル

176.6

yds

試打10球の平均データ。打点分布のズレが少ない

ボールスピードと打ち出し角、スピン量、この3つが上がるのはすごい。打感は一枚モノの軟鉄フォージドよりも、ちゃんとフェースに乗っている時間もあるのに弾き感もある。そこはすごく気持ちいい。縦距離もほぼ変わらない。

芯を少し外してもスピンが変わらずに入るのは本当にすごい。自分の32°の軟鉄アイアンでだいたいスピン量は4000回転前半で、ちょうどX FORGED STARを打ったデータと同じ。Ai 200は10球のうち最高値が5000回転と、弾道は衝撃的。

Ai 300(7番ロフト角29°/シャフトN.S.PRO 950GH neo)は、弾き方が全然違ってオートマチックに飛ばせる。ヘンな球を打っても曲がらない。ヒール下で打っても打ち出し角も出ている。Ai 200とAi 300の違いは、オートマチック感の差かな。

試打クラブ

X FORGED STAR

(7番 ロフト角:29° シャフト:N.S.PRO 950GH neo)

APEX Ai 300

クラブスピード

33.4

m/s

ボールスピード

49.3

m/s

ミート率

1.48

 

打ち出し角

11.7

deg

スピン量

4175

rpm

最高到達点

15.6

yds

着地角

31.0

deg

キャリー

152.2

yds

トータル

173.8

yds

試打10球の平均データ。
Ai200と比べると縦距離にややズレがある

縦距離のズレがあるということは言えると思う。それがフォージドでは当たり前で、だからこそプロはスピン量をコントロールして打てるし、うまい人は打点のブレも利用している。

総 括

アイアンが嫌いではなく、プラスアルファの弾道が欲しい人がAi 200にすると、テクニックが変わらないのに、球は勝手に1段階上のレベルへ。アイアンでミスをしたり、苦手だったりする人は、Ai 300の見え方と機能がフルに生かされると思う。

たとえばAi 200はハンデ10前後のアイアンが好きな人が打てば、ハンデ5ぐらいの人が打っているような球になる。ハンデ15の人がAi 300を使えばハンデ10ぐらいの人が打っているような球になる。

黙っていても初速が出て、打ち出し角が上がって、スピン量が増えて、結果的にキャリーが伸びる。ヘッドだけでここまで数値が変わることはなかなかない。価格以上に効果を得られるアイアンだと思いますね。

ラインアップ

  • 番手

    4

    カスタム

    5

    6

    7

    8

    9

    P

    A

    カスタム

    ロフト角

    21°

    23°

    26°

    30°

    34°

    38°

    43°

    48°

    長さ

    38.5

    38

    37.5

    37

    36.5

    36

    35.75

    35.5

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  • 番手

    4

    カスタム

    5

    6

    7

    8

    9

    P

    A

    カスタム

    ロフト角

    20°

    22°

    25°

    29°

    32°

    37°

    42°

    47°

    長さ

    39.125

    38.5

    37.875

    37.25

    36.625

    36

    35.75

    35.5

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