ブリヂストンゴルフから軟鉄鍛造アイアン『221CB』と『222CB+』、ウェッジ『BRM2』が新登場する。プロのニーズを具現化したというモデルを埼玉県秩父市にあるブリヂストンスポーツゴルフテストセンターでアマチュアゴルファーがテスト。その性能を実感してもらった。
ゴルフ雑誌の編集者を経て、現在はゴルフ雑誌やWEBを中心に編集・執筆活動を行いながらクラフトマン、クラブフィッターとしても活躍。『ゴルフフィールズ ユニオン店』店長
『221CB』で最も印象に残ったのは打感の良さと抜け感です。ツアープロのフィードバックを元に開発しただけあって、さすがのクオリティですね。プロや上級者が打感や抜けにこだわるのは、単に“気持ちよさ”を求めているわけではありません。フィーリングは、タテの距離感や球筋の操作などに欠かせない要素。『221CB』はそんな繊細なコントロールをイメージできるモデルです。また、寛容性の高さもポイント。ミスヒットしてもサイドスピンを抑え、球のバラつきを最小限に留めてくれます。
大きすぎず、小さすぎない安心感のあるヘッドサイズで幅広いゴルファーがプレッシャーを感じることなくアドレスできます。ヘッドは大きくなるほど抜けが悪くなるのが一般的ですが、『222CB+』はそんなデメリットを払しょくしたモデル。気持ちよく振り抜くことができます。また、『221CB』よりも直進性が高く、ミスヒットに強い印象を受けました。それに飛距離性能も高いですね。つかまりも良いモデルなので、上級者はもちろん、向上心のあるアベレージゴルファーにも手にしてもらいたいです。
ドライバーやアイアンが注目されがちですが、実は「ブリヂストンゴルフ」のウェッジはプロの間でも評価が高く、使用している選手が多いんです。アイアンと同じように、プロのニーズを取り入れて開発しているのが『BRM2』の特長です。大きなポイントは、スピン性能の高さ。インパクトでフェースに食いつくフィーリングがあり、打ち出しが低く、スピンをコントロールした球を打ちやすかったです。また、顔の良さ、構えやすさも魅力。リーディングエッジが丸いタイプ、出っ歯タイプが苦手な人にハマるウェッジです。
ゴルフを始めた時からBSアイアンを使い続けています。理由はやっぱりカッコいいから。バックフェースのデザインもアドレスした時の顔も所有感を満たしてくれるし、スムーズに始動できるんです。『221CB』も本当にカッコよくて、ひと目惚れしました(笑)。
今までよりも進化を感じたのは、打感と抜けの良さです。打感がぼやけていると、フェースのどこに当たったのか分からないことがありますが、『221CB』は芯を外したという情報がしっかり手に伝わります。それでいて、球のブレを極力抑えて飛んでくれるのでスコアがまとまりそうですね。
私はダウンブローがキツいスイングタイプで、ラウンド後半など疲れが溜まってくるとダフってしまうのが悩みです。しかし、『221CB』は抜けが非常に良く、上からボールを潰すように打っても、ヘッドがスムーズに抜けてくれて、気持ちよく振り抜けます。
また、インパクトでボールを押し込むフィーリングが得られるのも私の好み。スピンも適度にかかって球筋をコントロールしやすいし、ミスヒットにも強い。文句の付け所がありません!
元々弾道が低く、スピン量が少ないタイプです。アイアンは良い当たりをしたと思っても、グリーンをキャッチできず、奥にこぼれてしまうことがよくあります。しかし、『222CB+』は打ち出しから球が上がってくれるし、スピンもしっかりかかり、高弾道のボールが打てました。この高さがあれば、キャリーでグリーンを狙えそうです。
それに、高さが出てくれたおかげで、自分のクラブより1.5~2番手くらい飛距離が伸びました。また、直進性が高く、シンプルかつ、オートマチックに打てるのも魅力です。
アイアンは右にも左にも曲がり、球筋が安定しないのが悩みです。ですが、『222CB+』はクラブのバランスや顔が良いせいか、構えた時から「ナイスショットが出そう」というイメージを持つことができました。実際、インパクトでつっかかる感覚がなく、フィニッシュまで一気に振り切れます。
自分のアイアンよりも真っすぐ飛んでいました。ミスが出にくいし、仮にミスヒットしても、クラブの性能で曲がりを抑えてくれる印象。「ミスしてもミスにならない!」という安心感で力まず振ることができました。
テスト前に「スピン性能が高いモデル」と聞いていましたが、こんなにスピンがかかるとは思わなかったです(笑)。いつもと同じように打っただけで、インパクトでボールがフェースに乗る感覚があり、トントンキュッとスピンが効いたやわらかい球を打つことができました。
また、ソールの違いでクラブの印象が変わることも驚き。「Fソール」はアイアンのように振り抜くことができ、「Mソール」はフェースを開くなどの技を使いやすく、「Aソール」はショットと小技を両立できるタイプだと感じました。自分のプレースタイルに合わせてソールをチョイスしたいですね。
今回は5人のアマチュアゴルファーの方たちと、『221CB アイアン』と『222CB+ アイアン』、『BRM2 ウェッジ』を試打しました。いずれもツアープロのニーズを形にしたモデルですが、構えやすさや打感の良さ、抜けの良さ、寛容性や飛距離性能などはアベレージゴルファーでも十分性能の高さを感じられると思います。向上心のあるゴルファーには、一度手にして試してもらいたいモデル。実際に打てば性能の良さを感じられるでしょう。
2005年にオープンした「ブリヂストンスポーツ ゴルフテストセンター」(埼玉県秩父市)。敷地面積38,000㎡、コース全長430mの規模はゴルフメーカーとして国内最大級。ボールやクラブの設計開発のほか、契約プロらのフィッティングなどにも利用されている。