日本シャフト「N.S.PRO Regio Formula(レジオ フォーミュラ)」シリーズが登場したのは2014年。
アイアン用スチールシャフトで培ってきた高度な製造技術と高弾性シート、7軸素材などの高性能素材を駆使し、ウッド用のカーボンシャフトで、飛距離とコントロール性を高次元で融合する「M」(14年)、「B」(15年)、「MB」(16年)を開発した。
2019年には、「Regio Formula +(プラス)」シリーズとし飛距離性能に特化した「M+」、「B+」を誕生させた。
そして今回、待望の「MB+」が新たにラインアップ。3モデルが出揃った「Regio Formula +」シリーズは、何が“プラス”されたのか?
最新モデルの「Regio Formula MB+」のポテンシャルとともに紐解く。

シリーズ最強の飛距離特化型シャフト! 高性能素材を“プラス”し、さらなる飛び
「Regio Formula +」シリーズの“プラス”とは、何を意味するのか。前シリーズの「Regio Formula」では、シャフトの剛性設計をアイアン用スチールシャフトのN.S.PRO MODUS³シリーズとリンクさせ、ドライバーからアイアンに持ちかえても違和感なくスイングができることをコンセプトとしていた。
一方、「Regio Formula +」シリーズでは、7軸組布シートを全長に搭載しながら、モデルごとの最適箇所に9軸組布シートをドッキング。16軸(7軸+9軸)の積層構造とすることで、シャフトのつぶれ戻り(偏平復元力)を極限まで高めた。つぶれを極限まで抑え、さらにつぶれても復元力が高いことで、シャフトのしなり戻るスピードが速くなり、ヘッドが加速。それが、初速アップに繋がる。
特に新モデルの「Regio Formula MB+」は、前述した16軸組布シートを手元側から中間部にかけて使用。これにより、切り返しからダウンスイングにかけてのシャフトのつぶれが抑制され、つぶれてもすぐに復元。しなり戻りのスピード感、爽快な弾き感を得やすく、初速性能が高いモデルに仕上がっている。

最もクセがなく、素直なしなりを得られる「Regio Formula MB+」
初速の最大化、飛距離性能の向上に成功した「Regio Formula +」シリーズだが、3モデルそれぞれにはどんな特徴があるのか。剛性分布図で比較してみる。
剛性分布図とは、シャフトそれぞれの先端から手元までの硬さをグラフ化したもの。シャフトは、先端が細く、手元側に向かうに従って太くなっていく。特別な素材などを使用していない場合、一般的には径が太いほど硬くなるため、直線的なグラフほど均等にしなることになる。「クセがない」、「素直にしなる」シャフトは、このタイプに当てはまる。
剛性分布図を見る際、手元側の硬さは切り返しのタイミングのとりやすさ、中間部の硬さはダウンスイングのスピード感、先端部の硬さはインパクトでヘッドの動きに影響を与える。

この傾向を踏まえて3モデルの剛性を見ると、中間部が山なり曲線となる「M+」は中間剛性が高く、加速感、弾き感に特長があるシャフトと言える。先端側の曲線が上昇、手元側の曲線が落ちている「B+」は、先端剛性が高く、手元剛性が低いモデル。インパクトのエネルギーロスを最小限に抑える特長がある。
そして、直線的な「MB+」は前作の「Regio Formula MB」同様、シャフト全体がバランスよくしなる、くせのないモデルと言える。

飛距離特化型「MB+」は、爽快感と抜群のコントロール性もプラス
3モデルの中で最もクセがなく、飛距離性能の高さが魅力の「MB+」は、振りやすさやボールコントロール性の高さも大きな特長。バランスよくしなるので、多くのゴルファーが自分のタイミングで心地よく振れるモデルだろう。
さらに、16軸組布シートと合わせて、シャフト全長に超高弾性シートを採用しているため、スイング中に発生する“ねじれ”も抑制。高慣性モーメントの今どきの大型ヘッドでも、フェース面がブレにくく、イメージ通りのインパクトを迎えることができるわけだ。

日本シャフトだからこそできるアイアン用スチールとのマッチング
日本シャフトは、「N.S.PRO MODUS3」シリーズなどに代表されるスチールシャフトを開発する数少ないメーカー。カーボンとスチール、どちらも開発を手掛けるメーカーだというストロングポイントを活かし、ドライバーからアイアンまでのマッチングにこだわったモノづくりをしている。
「MB+」のフィーリングに合うアイアンシャフトとしては、「MODUS3 TOUR 115」。剛性分布図を見ても「MB+」と同様で、素直な曲線を描いている。こちらも、スイングに追従するようにシャフトが動いてくれるため、幅広いゴルファーにマッチする。また、同シリーズの「TOUR 125」と「TOUR 105」も、基本的には「MB+」とよく似た特性のモデル。「MB+」より、先端剛性がやや高めに設定されているので、「MB+のフィーリングは好きだけど、アイアンはもう少し球をコントロールしたい、押せるフィーリングが欲しい」というゴルファーに最適だ。
3モデルの特性がハッキリと分かれている「Regio Formula +」シリーズなら、圧倒的な飛距離を手にできるだけでなく、ドライバーにマッチしたアイアンシャフトも、合わせて選びやすくなるはずだ。

「N.S.PRO Regio Formula MB+」
スペック
製品名 |
用途
|
フレックス |
長さ inch(mm) |
重量 (g) |
バランスポイント (%) |
トルク (°) |
調子 |
シャフト径 (mm) |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Butt |
Tip |
||||||||
N.S.PRO Regio Formula MB+ TYPE 45 |
WOOD |
R |
46(1168) |
49.5 |
51.3 |
6.4 |
中元 | 15.05 |
8.50 |
S |
46(1168) |
51.5 |
51.7 |
6.4 |
中元 | 15.10 |
8.50 |
||
N.S.PRO Regio Formula MB+ TYPE 55 |
WOOD |
R |
46(1168)
|
56.5
|
51.7
|
4.5
|
中元
|
14.95
|
8.50
|
S |
46(1168)
|
58.5
|
52.1
|
4.4
|
中元
|
15.00
|
8.50
|
||
X |
46(1168)
|
60.5
|
52.6
|
4.4
|
中元
|
15.10
|
8.50
|
||
N.S.PRO Regio Formula MB+ TYPE 65 |
WOOD |
SR |
46(1168) |
66.5 |
52.5 |
3.0 |
中元 | 14.95 |
8.50 |
S |
46(1168) |
68.5 |
52.6 |
2.9 |
中元 | 15.00 |
8.50 |
||
X |
46(1168) |
70.5 |
52.7 |
2.9 |
中元 | 15.05 |
8.50 |
||
N.S.PRO Regio Formula MB+ TYPE 75 |
WOOD |
S |
46(1168) |
77.0 |
52.7 |
2.6 |
中元 | 14.95 |
8.50 |
X |
46(1168) |
79.0 |
53.1 |
2.6 |
中元 | 15.00 |
8.50 |
※Tipパラレル長は80mmですのでFWにもお使い頂けます。