ロマンチックゴルフ 2008.7.31公開

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日本が世界に誇れるアイアンの名器

プロゴルファーの活躍とともに日本のアイアンが進化した時代

80年代から90年代にかけて国内メーカーのアイアンは、大きく飛躍した。なかでもジャンボ尾崎プロが、第2期黄金期に使ったのが、将司、建夫、直道というトッププロ3兄弟のイニシャルにちなんだブリヂストンスポーツの「Jumbo MTN V」。プロの活躍ともあいまってゴルファーの人気を呼び、プロゴルファーが使用することが、市場に大きな影響を持つことにもつながり、ダンロップ(SRI)やミズノからも「名器」と呼ばれる本格的プロモデルが次々と発表された。それまではプロが使用できる国産のクラブは少なく、また製品の精度にもバラつきがあったが、売れ行きが好調になって製品の安定度も増し、さらに市場の評価が上がっていった。
 

使いこなす楽しさがある

いまのアイアンに比べると、小ぶりのヘッドでソール幅が狭くネックが長いのが特徴。スイートエリアはヒール寄りの極狭い範囲だが、ナイスショットできれば、その打感は柔らかく、左右高低の弾道の打ち分けができる。素材は、もちろん軟鉄鍛造。ロフト、ライ角度の調整ができるのも特長のひとつ。ちなみに当時のアイアンのライ角度は、現在のものより1,2度小さいものがほとんど。いまのアイアンは、スイングが甘くても右にボールが行きにくくするためにアップライトになってきているのだ。ライ角度が合っていないと上手く打ちにくいから、いまのクラブで引っ掛けやすいという人は、コンベンショナル・アイアンは自分に最適のライ角度を探すにはもってこいのアイアンだ。逆にコンベンショナル・アイアンが打ちにくいという場合は、アップライトに調整することでボールのつかまりが改善される。

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ジャンボがもたらした至福

Jumbo MTNVは、83年にジャンボ尾崎プロの意見を採り入れながら完成した実戦タイプのモデル。当初ミラー仕上げだったが、翌年にサテン仕上げのリミテッド エディションが出され、88年のプロモデルと続く。88年にジャンボ尾崎プロが4回目の賞金王に返り咲いたこともあってプロモデルは、一般ゴルファーの間でも大人気となった。その後、J's クラシカル エディションやチタンマッスルバック(96年)などのJ'sシリーズと続き、88年から98年までにジャンボ尾崎プロは9回(通算12回)も賞金王の座を獲得している。

ブリヂストン Jumbo MTN3


世界が注目したアイアン

87年に発表されたミズノプロTN-87は、名前からも分かるように中嶋常幸プロのモデル。当時としては軟鉄鍛造製ヘッドの精度の高さで群を抜いていた。番手ごとに重心距離が揃っており、またヘッドを削って重量調整をする必要のない精密な鍛造製法の導入でフェースプログレッションや重量のバラつきもなく、高い完成度で世界的に注目を集めた。タイガーがプロ入り直後に使用していたMP-29は、TN-87のアメリカ版モデル。

ミズノプロTN-87


ツアーを席巻したロングセラー

ダンロップの契約プロが挙って使用し活躍したモデルが88年発売のプロモデル DP-201。オーソドックスな丸型形状で、トップラインとフェースライン、リーディングエッジが同一方向に見えるため構えやすく打ちやすいクラブに仕上がっていた。92年からはAWを加えたマックスフライ DP-201として96年まで発売されたロングセラー・アイアンだ。また、DP-201が原器となり、シリーズ化され、なかでもDP-601は91年から98年までの長期間続いた。

ダンロップ プロモデル DP-201