伝説のロックな男たちのゴルフ道

依存症患者が喜んでおぼれるゴルフの意外な一面とは?

「マジかよ〜…」と下の写真を見て絶句している往年のロックファンも多いはず。まさかマイクやギターをゴルフクラブに持ち替え、カリフォルニアの青い空の下、観客の……いやギャラリーの前でボールを転がし喜んでいるとは!この裏切り者めが〜!

まあまあ、そう興奮なさらずに。確かにこの凄い面々の皆さん、かつては大量のアルコール&ドラッグ&セックス漬けの日々でした。ですが、その地獄から生還するため、彼らはゴルフでリハビリを始めたのです。連日コースを回り、クタクタに疲れる日々。当然夜は遊ぶ気力も残っていません。そのうちにゴルフの面白さを知り、ギターの凄技同様、スコアや腕前が上がってくると今度はゴルフ道にドップリ、というのがまた彼ら、依存症ならではの離れ業!どうです、このアリスのこざっぱりしたポロシャツ姿。コロンの香りでも漂ってきそうでしょ。

さて、じつはこのリハビリ、セレブ御用達「ベティ・フォード病院」が依存症患者のために開発した一種のセラピー。ほかにも多数のビッグネームたちが、これで命拾いをしたのだとか。やれやれ、よかったよかった……。

ロックスターたちの生き様をも変えてしまうゴルフ。お酒や薬物とまではいかなくとも、単なるワーカホリックのケがあると思うインドア派のアナタ。諸兄たちに見習ってちょっとゴルフでも始めてみては?人生変わるかも。

なぜゴルフは依存症タイプの人がハマリやすいのか?

酒や薬物やギャンブルに仕事中毒、あるいは異性に溺れる依存症は、一種の精神疾患と言われている。一度その快感を知ってしまうと、「もっともっと」と深みにはまっていくわけだ。そんな厄介な症状に、なぜゴルフが効くのか?

ひと言で言えば、「どちらも陶酔できるから」。最高のショットやナイスパットの恍惚感はもちろん、スコアを伸ばしていく達成感、仲間ができる高揚感、そしてミスからくる挫折感に屈辱感……これらは野球でもサッカーでも釣りでも味わえない、まさに自己完結型のひとり遊びである。つまり「大の大人を、しばしの間、健康なまま、ハイにさせてくれる」のがゴルフ。だから“無茶はもう勘弁、でも何かに溺れていたい”タイプの人がハマリやすいのだ。

Alice Cooper

元祖ヴィジュアル系ともいえるショックロッカーといえば、このアリス・クーパー。しかし!すでに還暦のこの人こそ、いまや往年のロック界を代表するゴルフホリックだ。'70年代後半に酒とドラッグでボロボロだったアリスは、「カネとヒマがいけない」と毎日36ホールのゴルフ漬けの日々を送り、やっと薬物と手を切ることができたという。目下ゴルフトーナメントではプロアマ戦の常連であり、ゴルフで慈善活動も主宰中だ。

ハンデは5.3。数年前には『ゴルフ・モンスター』という自伝(左上)まで著し、「ゴルフの依存性はコカインやヘロインより強烈。260ヤードも飛んでいくボールを見送る快感はほかにない!」という決定的な心情を吐露している。

Edward Van Halen

'70年代末期に突如ロスから現れたヴァン・ヘイレン。火花の散るような鮮烈なギター音をかき鳴らしていたエドワード・ヴァン・ヘイレンも、今やすっかりポロシャツが似合うゴルファーに様変わり!

20代前半で名声とカネとヒマを得たエディは酒&ドラッグに耽溺。そんな無邪気なエディにも人生の闇が待ち受けていた。45歳にして喉頭ガン、50歳を過ぎてリハビリを終えたものの、次は離婚。つまり辛酸続きの中年男を救ったのがゴルフだったというわけ。おかげで現在は息子ヴォルフガングと一緒にステージに立つほど元気だ。

Dennis Hopper

『理由なき反抗』や『イージー・ライダー』で一躍名を上げた性格俳優デニス・ホッパー。でも素直にハリウッドに収まりきれないのがこの人の。干されて3本の映画しか残せなかった’70年代には酒&ドラッグの海を航海し、『カラーズ』『ブルーベルベット』などでやっと復活できたのは'80年代のことだ。

この反逆児がゴルフを始めたのはその時期で、本人も「もし君がヤク中なら、ゴルフをやりな。薬物の代わりになってくれるぜ」と語っている。4年前のハンデは18.1。ちなみにかつての相棒ジャック・ニコルソンも大のゴルフ好きだ。



さらに、こんな面々も続々参戦中!


  • Vincent Neil
    「酒とドラッグと女」を地でいくLAメタルの雄、モトリー・クルー。そのヴォーカル、ヴィンス・ニールも乱暴者で有名だったが、メンバーの過度な薬物摂取と事故死、さらに愛娘の病死で人生の底辺をさまよっていました。しかしどうです、今やこの幸せそうな顔!

  • Anthony Kiedis
    「2000年12月からいっさい薬物とは手を切った」という“レッチリ”のヴォーカル、アンソニー・キーディスもゴルフで救われたひとり。レッチリは今年5月にも酒や薬物の依存症患者を支援するチャリティコンサートを開催するなど、薬物撲滅に積極的な動きが特に目立つ。

  • Glenn Frey
    イーグルスのグレン・フライも、ドラッグに喧嘩と、不健康な時代を過ごしたひとり。その反動か、彼のゴルフ好きは破格で、ロンドンではマスターズに優勝したばかりのニック・ファルドをステージ上に招いたほど。ペブルビーチ・プロアマの常連としても有名だ。
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