「だよな~」とうなづいたあなたは、週刊ゴルフダイジェスト5月31日号の『素振りだけで上手くなる』(モノクロ8ページ)を開いてみよう。
クラクラと惹かれるサブタイトルは『3カ月続ければシングル入りだ』。絶大な効果をもたらす「素振り」の方法を、体験者であるプロやシングルゴルファーたちが紹介している。中には毎日素振りを続け、初ラウンド「89」、それから3カ月後の5回目のラウンドで「76」のスコアを出したという強者もいる。
今年のレッスン・オブ・ザ・イヤーの受賞者である、増田哲仁氏によれば「素振りは、自身の『教科書』となるスウィングを作る作業」とのこと。プロコーチの井上透氏も「良い動きを素振りで覚えれば、悪い動きが自ずとわかる」とプッシュしている。
定着したスウィングを身につければ、いい球と悪い球、それぞれが飛び出す理由見えてくるようだ。本当に必要な課題が見つかれば、練習場でたまたま出会ったゴルファーに、余計な対抗意識を持つこともなくなるだろう。
飛距離だけを気にしてナイスショットを出しても、意味はない。いざコースへ出たときに、そのときのスウィングを思い出せるかって、出せないよなあ。球の行方しか覚えていないんだから。
それでは、練習で理想通りの球を打ったとしても、その球は、その場でバブルとなってはじけているのと同じこと。つまり、しゃぼん玉を吹きに練習場に通っている? ……気抜けしてしまう……しょぼん。
そうとなれば、素振りで効果を出してやろうじゃないか。で、その方法は?
まず、素振りの目的とは何か。スウィングの「連続的な動作の流れをつか」み、「自分の体が気持ち良く感じるスウィングを作る」ことだと、前出の両者は口をそろえる。
ボールに当たった、飛んだを意識しないためにも、「アドレスからではなく、フォロースルーやフィニッシュから開始すると」いい(増田氏)そうだ。さらに「ゆっくり」と素振りした方が「流れを身体に記憶させ」やすいという。
また、効率をよくするためには、「頭とお尻だけは動かさないという制約を設け、この範囲で、テンポや振り幅を変えながら、自由に素振りをするのが良い」(井上氏)。
どうやら、地味なイメージの素振りで、派手な開花ができそうだ。期待に胸がはずんできたら、同誌の他の企画からも素振りのヒントをいただこう。
レッスン漫画『新モダンゴルフ』(モノクロ9ページ)の最終ページにある『今週のワンヒント』。読者からの質問に、江連忠プロが回答してくれるコーナーだ。
今回の悩みは「スウィングがカッコ悪い」。きれいなフォームに直したいけれど、何をどう変えればいいのかがわからないという相談だ。
これに対し、江連プロは、「理想とする選手の『リズム』を真似ること」と答えている。この「リズム」だけは、アマチュアでもプロのスウィングを「すぐに真似できる」唯一の点だという。
どうせなら、ゴルフが上手くなったと評価されるだけでなく、スウィングがきれいだ、とまで褒められたいものな。
……やっぱり周囲は気になる。この分では、スウィング作りに成功しても、今度はコースで、同伴競技者に闘争心をメラメラ燃やしてしまいそうだ。次はメンタルを養わないと。ああ、降り積もる課題で頭は混乱だ!
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