最終更新日 2007年02月22日

クラブ設計は数値+α

見た目の安心感VS扱いやすさ

 何故、「TC-770 FORGED」が、発売後わずか数カ月というこの時点で、すでに多くのゴルファーから高い評価を得ているのか。それは、すべての点において“ほど良さ”がバランス良く配されているからに他ならない。
 たとえばヘッドサイズ。構えた時の安心感や、安心して打てる慣性モーメントを得るためのある程度の“大きさ”を確保しつつ、ヘッドを巧みに操作できる程度の“小ささ”に収めている。これ以上大きくても、小さくてもこの性能は生まれない。安心感と扱いやすさを高い次元で両立させるための絶妙な設定なのである。
 ロフト角に関しては、若干のストロング化を図りながらも飛びすぎず、しかも各番手間のバランスを追求。基準となる5番アイアンのロフト角は26度とし、4番は23度。ロング番手のロフトを立てすぎない設定にすることにより、適正スピン量を確保しながらボールを上げやすく、また距離の安定性をも高めている。
 一方、ミドル番手は、6番が29度、7番が32度、ショート番手は8番が36度、9番が40度、ピッチングが45度と現代のアイアンとしてオーソドックスな設計。弾道の高さを抑えることで、コントロール性能をアップさせている。
 難しいと言われるロングアイアンでも正確にピンを狙いたい。また、ミドル&ショートアイアンはよりピンに近づけたい。「TC-770 FORGED」なら、そんな要求に見事に応えてくれる。

やさしさVSコントロール性

 ボールの上がりやすさに関しては、重心の高さを、やさしいキャビティよりはやや高め、マッスルバックよりはやや低めの19.9mmに設定したことで、ほど良い上がりやすさを実現。ヘッドスピード41〜46m/sのゴルファーが理想的な打ち出し角で、しかも最適なスピン量で、力強く、正確にボールを運べるようになっている。
 ボールの捕まりもほどほど。きちんと捕まってくれるが、捕まりすぎない。重心距離も5番で35.8mmに設定することで、対象となるヘッドスピードのプレイヤーが振りやすさを感じることができ、気持ちの良いスウィングをもたらしてくれる。
 また、重心距離に関しては、ショート番手で短くしすぎないようにすることで引っかけを防ぎ、安定性を向上させている。
 さらに、長い番手から短い番手まで重心距離差を少なくすることで、番手間の違和感を払拭。どの番手でも同じようなイメージでスイングできるようになっているのも「TC-770 FORGED」の大きな特徴だ。
 ショットの安定性に関しても、高いレベルを確保。ただし、慣性モーメントの大きさを調整することで、インパクトの打球感を明確にしている。だから、芯を食った時は抜けていくような心地良い感触が味わえ、芯を外した時は、外したというその感触が手に伝わり自覚できる。逆にいうと、意識的に芯を外してインパクトすることで左右に曲げるというような技も使いやすい。やさしいクラブにありがちな、どこに当たっているのか分からないという“ボンヤリ感”は、このクラブにはない。

美しくなければクラブじゃない

 そしてもうひとつ、「TC-770 FORGED」をつくる際に大いにこだわったのが、見た目の美しさだ。
 アイアンにはグリーンを狙う精緻な道具としての機能と同時に、ゴルフをプレーする美意識のようなものが託されているというのがフォーティーンの考え方。それを持つ人が、絶対的な信頼を寄せると同時に、そのクラブを構えることの喜びを感じられるものをつくりたい。それを形にするために、多くの時間が費やされた。
 気持ちよく構えられるヘッド形状というのはもちろんのこと、バックフェースの細かな仕上げにもこだわり、金属面をよりきれいに見せるためには、どの部分をどれくらい膨らませればいいか。曲面の美しさを出すためには、角をどれくらい丸めればいいか。ゼロコンマ何ミリの調整が、こだわりを持って行われたという。
「難しすぎず、やさしすぎない」。その“ほど良さ”と“気持ち良さ”、そして、究極の“美しさ”を、ぜひ手にとって自分自身の感性でじっくりと味わって欲しい。

インプレッション

「見た目はシャープでプロモデルっぽいけど、実際に打ってみると、すごく打ちやすいですね。ボールが上がりやすいし、飛距離も出る。今は、アベレージ向けのやさしいモデルを使っているんですが、それと飛距離はほとんど変わらなかったですよ。ただし、芯を外した時は、ボールをヒットしたポイントが分かって、手に衝撃が伝わってきます。
 ヘッドが小ぶりなのもいいですね。この大きさなら、ディボット跡にボールがあるときでも安心して打っていける。ソール形状のせいで抜けもいい。本当に気もち良くヘッドがスッと抜けていってくれます。
 それと、今使っているアイアンはどんなふうに打っても高く上がっちゃうけど、これなら高低を打ち分けられるというのも魅力ですね。風が強い日は特に威力を発揮しそうだし、それ以上にプレーする喜びが増えることは間違いない。こういうアイアンを待っていたんですよ」
浅田 勉さん 33歳 ハンデ1 東京都豊島区在住

photo3
 

現在はアイアンは、アベレージ向けの人気モデルを使っているそうだが、飛距離は遜色ないという浅田さん。「やさしくて扱いやすいにもかかわらず、操作性がいいし、高低の打ち分けもできる。やさしいとか難しいとかいうのではなく、これは『いいアイアン』。おそらく幅広いレベルの人が“惚れる”と思いますよ」


今月の案内人

武蔵工業大学機械工学課時代はゴルフ部に所属。その頃から、「プレーもさることながら、クラブ造りに興味を持っていた」とは本人の弁。卒業後、フォーティーンに入社。入社して間もなく、当時はまだ斬新だった3Dキャドによるクラブ設計を導入、担当。『MT-28V3』『MT-28J.SPEC』をはじめ、『TB-1000 FORGED』、『TC-550』といった数々の人気ウェッジ、アイアンを設計。1974年、東京生まれ


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