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ゴルフ野性塾SP

No.406 『風には棒球の球質が最強です』 7/26 更新


風に負けないボールを打ちたい

これから風が強い季節です。風に強い球をうちたいのですが、ショートスウィングを応用できますか。低い球を打ちやすい打ち方のように思うのですが、風に負けないボールの打ち方を教えてください。

(千葉県・42歳)


小手先打ちを嫌う3アイアン練習がお勧め

photo 風といっても向かい風、フォロー風、横風と幾つかの風筋はある。その風筋に負けない球質と球筋、あるいは風筋を利用出来る球の質と筋作りが技術となろう

力も技の一部ではある。力で押して行けるのであればそれが一番簡単であり、間違いも少ないものだ。たが、力押しに出来る者は日本ツアー界に10人とおるまい。鳴り物入りでプロの世界に飛び込んで来たトップアマが2年3年で息切れするのはアマ時代のゴルフで押し通そうとしないからである。

一人の人間のやる事、簡単に変えられる訳はないし、変えても変えたものが簡単に通るはずもない。アマ時代のゴルフで押し通すのが基本であり、アマ時代の勢いを削がぬ策でもある。力押しでやって来た者が技のゴルフに出会い、これがプロかと思いて転身を画る。この出会い、失敗である。出会い、失敗でなくても転身は明らかなる失敗となる。

人は人、己は己、がプロの領域の常識。アマ時代のゴルフを見事なまでに押し通したのが中嶋常幸であり、倉本昌弘であった。二人とも、力押しして来た。故に一気にトッププロの領域に駆け上がって行った。

勢いは必要。組織社会では役職が人間を作ると聞く。プロの領域では勢いが人間を作る。勢い欠けたプロゴルファーはガス欠であるか、タイヤの1本もバーストしてるかの状態。車体は残っても走れないのであれば道端の飾り物に過ぎぬ。道とはゴルフの歴史。道端とはその時代のひとときの歴史。進むがプロの力であり、立ち止まるは飾り物。街灯にもなりはしないものだ。

私は道端の石っころ一つ。勢いも飾り物となる車体とてないプロではあった。風筋を力押し出来るのであれば力押しに勝るものはない。その力、ないのであれば体の筋を作る以外に何も出来まい。その手段、向かい風、フォロー風に対してはクラブヘッドの縦使いが最善と思うし、横風にはクラブヘッドの横使いが最善と思う。球質はクラブヘッドの縦使いで生じ、球筋は横使いで生じるが、球質を優先させるか、球筋を優先させるかで風の筋への対応は出来よう。

ダウンスウィングでの打ち込みが強過ぎると悪しき縦使いのスウィングになります。球は吹き上がりか、コスレ球質となりましょう。向かい風に対してダウンスウィングでの性急なる打ち込みは悪しき結果を生むものです。風に吹かれる、風に落とされる。

向かい風の時は球の重たさで地面に落として行くのが理想なれど、風に落とされるようでは無風時の3割近い飛距離減となりますし、方向も球に聞け状態になるであろう。向かい風の時ほど、方向性と飛距離のコントロールは必要。方向がコントロール出来ればハンディ6、飛距離もコントロール出来ればハンディ3のゴルフは出来るものだ。

photo これまでの論、向かい風の時、払って打てとか、フォローを長くと教えて来たが間違ってはいない。要はダウンスウィングで一気の打ち込み打ちに入るな、打ち急ぐな、吹き上げ球打つな、コスリ球打つな、の教えである。ダウンスウィングでゆっくりとインパクトに向かえば球質は棒球質を作る。棒の球質は風に強い。そして強い球を打ちたければダウンスウィングの力に頼るな、クラブヘッドの縦使いを鋭角的なものにするな、とつながっていく。

風筋に負けない縦使いの打ち方はダウンスウィングからフィニッシュまでの間、右ひじと左ひじの裏角度の維持である。ひじが伸び上がってはクラブヘッドのコスレ縦使いが生じて球質は弱まる。両のひじの裏側の角度の維持、これが向かい風に落とされない強い球質を生むのです。試して頂ければ分かる。10球打ってもらうだけで納得して頂けるはずだ。貴兄の球質は変わるであろう。

技とは関節の固定化から生じるものと思う。ゴルフは一発勝負のゲームではない。プロであれば70発の勝負であり、ハンディゼロの方で72発、ハンディ8の方であれば80発の勝負ゲームだ。最善のショット追い続けて行くよりは次善のショットで良し、と思って打って行くといつの間にか次善のショットの中に最善の結果生むショットが紛れ込んでいるものです。もちろん、最善と思えるショットも混じって来るだろう。

それでいいと思う。次善のショットで十分と想えばプレッシャーを大量浴びる事もない。最善を求めれば、その求め波は大きく高く、プレッシャーを多く受けるであろう。そして、気持ちブッタ切れの自滅。考え方ひとつ、想いようひとつでゲーム内容は変わり行く。

貴兄はショートスウィングで球を打て。6アイアンではなく、3アイアンでティアップした球を打て。棒の球質を得るには棒のクラブで打つべきでしょう。

私はロフトの少ない2アイアンで打って来た。棒になるためには棒のクラブを使うが適宜と思う。ロフトのあるショートアイアンやミドルアイアンで打つと手先腕先で打つようになる。小手先打ちを嫌う3アイアンがベストなり。

貴兄は棒になれ。愚にして鈍の心を目指せ。愚にして鈍の道連れとなるは3アイアン。低さ求めるよりは棒の球質を求めて欲しい。棒の球質、生じれば低き球、高き球、左右の風の筋に対応出来る球筋は作れます。努力あれ。

今、私はクラブヘッドの斜め使いが出来ています。縦と横の後の斜め。この使い様、向かい風と横風に対して強い球質を生む事が出来、いずれかの機会にお伝え出来ようが、今は原稿枚数尽きました。申し訳ない。




この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。

つづく
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目次
No.407 練習場とコースとの違い (8/2) next
No.459 距離感をあわせるには・・・ (10/6)
No.458 バックスウィングは・・・ (9/29)
No.457 選手のマナーについて・・・ (9/22)
No.456 助言で崩れたら、新たな・・・ (9/15)
No.455 一途に6アイアンを打ち続けなさい (9/8)
No.454 素振りで上達する方法 (9/1)
No.453 夏のゴルフは無理をするな (8/25)
No.452 50歳を越えてからの練習法 (8/11)
No.451 咀嚼の力で・・・ (8/4)
No.450 球落ちの原因は・・・ (7/28)
     
   
 
坂田信弘

京大中退からゴルフを目指した異色プロゴルファー。主として週刊ゴルフダイジェストを根拠として漫画の原作、競技観戦記、レッスン書、レッスンビデオなど八面六臂の活躍をしているが、現在は次代のゴルファー育成のため開始したジュニア塾の塾長として脚光を浴びている。スウィング型を作るための「ショートスウィング」を提唱。
 
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