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ゴルフ野性塾SP

No.302 『大きなミスと小さなミス』 7/8更新


シングルになるには何をすればいい?

(--前略--) ゴルフの目標を掲げました。もちろん、スコアアップとハンディアップ。現在のベストスコア83を70台にすること、HC16をひと桁にすることです。漠然とした目標なので、技術的な目標が決まりません。シングル狙いの私は具体的に何をすればいいのでしょうか。ちなみに現在の課題はグリーン周りでザックリなどの大ミスをしないようにすることです。

(埼玉県・35歳)


大ミスを怖れる気持ちが上達を阻む

photo ラウンド70台で回る方と80台で回る方の違い、シングルハンディと2桁ハンディの違い、それは小さなミスが多いか少ないかである。

大きなミス、要するにOBとか池にブチ込むとかの1発のショットでダブルボギーに繋がるようなミスは避けようがないものだ。

大きなミスに背を向けてはいけない。避けようとすればスウィングが萎縮し、ゲームに対する姿勢も丸くなってしまうでしょう。スウィングと気持ちを萎縮させちゃいけない。大きなミスはスウィングやゴルフゲームに対する考え方を正しくしてくれる有り難い指導者と思った方がよい。

大きなミスを失くしに行くのが目標となればよいのです。そのためにスウィングとは何たるかを考えて本を読むし、ビデオを見るし、レッスンを受けて練習もする。大きなミスは大きな上達を生んでくれる塊じゃある。

大きなミスを避けようとすればミスの起きる以前の段階で終わります。小粒な姿勢じゃ小粒な結果しか得られないものだ。シングル入り目前で足踏み状態長く続く悩みしか得られないものだ。

80台の方は大暴れのゴルフをしたほうがよい。ひとホールの大叩き、トリプルボギー続出のゴルフ、大いに結構。その大きなミスから生じた大叩きがスウィングを鍛え、ゴルフへの考え方を正し、冷徹なるゲームの組み立て方を教えてくれるのものだ。

シングルに飛び込むにゃ、勢いは要ります。大きく退れば、その反動で大きく前に踏み出せるものでしょう。勢い止まった時には大きく退ればよい。ゴルフにおける変化の後の進化のひとつの型じゃある。

大きなミスをしたくないと身構えれば身も心も固まる。固まりし身と心で飛び込みの勢いは作れない。シングル入りした人の話を聞くとよく分かる。彼らは大きなミスのゴルフをしながらシングルに飛び込んでいる。バーディの数の多いゴルフをしている。

18ホールでバーディが3つ取れるようになればシングル入りは間近か。そして、その勢い維持できた方、大きなミスに背を向けなかった方は一気の上達を果たしている。シングル入りからハンディ5までは一気に行ける距離です。

photo シングル入りした後、大きなミスを失くそうと考えた方はハンディ9の領域で停滞しています。上達の勢い生じた時は人間、馬鹿になったほうがいい。鼻の穴でもほじくりながら球を叩いていたほうがよい。

勢いは人間の本能が生み出す知恵である。馬鹿にならなきゃ生じぬ知恵である。プロスポーツには勢いの知恵が必要。ややこしい事を考えずに物事を単純に眺める事が出来りゃ勢いは生まれる。

私はプロテストに通るまでは馬鹿だった。通って、プロのゴルフしようと考えた。ミスのないゴルフに眼を向けた。勢いが止まった。臆病さが生じた。止まって25年、勢いを己が手で止めてしまった。悔いばかりが残る。人間のやってる事です。ボギーの出ないゴルフなんて出来るもんじゃない。

人間の運なんてのはギッコンバッタンのシーソーみたいなものでしょう。ボギーもありゃバーディもある。ボギーが出るからバーディも出る。バーディを取りに行くからボギーもオマケでくっついて来る。そして、ほんの少しだけバーディの数多けりゃ、それでプロとして喰って行ける。

バーディだけ貰ってボギーは要らないよなんてのは虫のいい話。そんな都合のいい話、ゴルフの神様が許してくれるのものか。

プロの領域、賞金で喰っている者は大きなミスを怖れない。大きなミスを怖れてたんじゃ勢いは失くなるし、スウィングと気持ちの萎縮が来るのを知っている。本能の知恵で知っている。

25年前、私にも本能の知恵はあった。その本能の知恵に風呂敷をかけ、小知恵をポケットから取り出した。ミスのないゴルフを目指した。大きな阿呆をやったものだ。今にして知る、その阿呆の大きさを・・・。

貴兄は大きなミスを怖れるな。怖れるなら小さなミスを怖れよ。70センチの距離のパットを確実に沈める事だ。グリーン周りのアプローチを確実にグリーンに乗せる事だ。グリーン外した時、そこから4打かけてたんじゃシングル入りは難しい。70台のスコア出すのも難しい。

小さなミスは技術で防げる。両の肩から両の指先までの技術で防げるものです。手首で打たずに両の肩、両のひじ、そしてクラブヘッドのスムースなストロークで打つ技を身につければよい。手先の勘頼りの打ち方だとヘッドアップが生じます。フィニッシュまで心をインパクトに残す、がアプローチの基本。

貴兄は基本に戻れ。基本を知りて左手首の気紛れな動き、右手首の発作的な動きを抑えて行けばよい。それで小さなミスの50パーセントは防げる。50パーセント防げりゃ上等。スコアは一気に良くなる。

貴兄のザックリ打ちは極端に小さなミスを怖れている証しなのかも知れない。寄せたいという極端なる強い気持ちが貴兄のどこかを萎縮させているのかも・・・。

放り込んでしまえ。アプローチは勇気で打て。アプローチは冷静さで打つものじゃない。勇気で打つものだ。健闘を祈る。




この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。

つづく
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目次
No.303 競技ゴルフと得意クラブの本数 (7/15) next
No.459 距離感をあわせるには・・・ (10/6)
No.458 バックスウィングは・・・ (9/29)
No.457 選手のマナーについて・・・ (9/22)
No.456 助言で崩れたら、新たな・・・ (9/15)
No.455 一途に6アイアンを打ち続けなさい (9/8)
No.454 素振りで上達する方法 (9/1)
No.453 夏のゴルフは無理をするな (8/25)
No.452 50歳を越えてからの練習法 (8/11)
No.451 咀嚼の力で・・・ (8/4)
No.450 球落ちの原因は・・・ (7/28)
     
   
 
坂田信弘

京大中退からゴルフを目指した異色プロゴルファー。主として週刊ゴルフダイジェストを根拠として漫画の原作、競技観戦記、レッスン書、レッスンビデオなど八面六臂の活躍をしているが、現在は次代のゴルファー育成のため開始したジュニア塾の塾長として脚光を浴びている。スウィング型を作るための「ショートスウィング」を提唱。
 
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