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ゴルフ野性塾SP

No.281 『頭と顔と左耳を残す』 2/12更新


スライスが出始めました

半年前からショートスウィングに取り組み始めた、33歳会社員です。3カ月がすぎた頃は、球筋が安定し、絶好のドローボールを打っていました。しかし、1カ月前からフェードともいえない、スライスボールばかり出てしまいます。初心に戻って、ショートスウィングの型を確認しながら打っているのですが、どうもだめです。ドローボールに戻す方法を教えてください。

(静岡県・33歳)


右肩沈みの対処法を教える

photo ダウンスウィングでの右肩の位置取りが間違っていると思います。右肩が沈み過ぎていると推察。右肩が沈み過ぎると右腕の力は損なわれる。

腕力を生かしたいのであれば左肩、右肩の極端な上下動は避けるべき事。貴兄の場合、右肩が沈み過ぎているが故のコスリ球発生であろう。

多分、絶好のドローボール打っていた頃と較べれば右腕の力は3割減となっている筈。もっとかも知れない。

かといって、その3割減を補うが為に右腕に力を込めた打ち方はよくない。込めた打ち方は力みを生むのです。

力みとなるか、力みとならないかはティッシュペーパー一枚の差と思って頂きたい。この領域はゴルフスウィングにおいて繊細な領域であり、体・技・心のいずれもが影響力を強く出す領域でもある。

スウィングリズムです。無駄な動きはスウィングリズムを崩すものであり、当然、込めた打ち方は力みへと変化する。

貴兄のスウィングには右肩の動きに無駄が生じているものと考える。3センチの無駄なのか、6センチの無駄なのかは分からないが、生じているのは確かであろう。

頭を残しなさい。顔も残す事だ。左の耳も残した方がよい。要するに飛び行く球を早く見に行っているから起こり得るコスリ球発生なのです。

頭を残し、顔を残し、左耳をインパクトに残す意識持てばドローボールか、ヒッカケ球になる。頭だけ残す意識では飛んで行くボールを早く見に行く行為は直らない。顔を残す意識だけでも残りはしない。左耳だけでも無理だと思う。三つの部分を残す事で初めて疑似ヘッドアップは直るものだ。

ヘッドアップ疑似ヘッドアップは違います。それを混同したレッスン書は極めて多い。いずれこの事に関して詳しく述べる機会も参りましょうが、本稿では割愛させていただく。

ただヘッドアップ矯正はスウィング全体の修正を必要とし、疑似ヘッドアップは頭、顔、左耳の三部分を残す事で修正出来るという事は述べておきます。

ヘッドアップと疑似ヘッドアップを混同し、修正手段を間違えた方は多い筈。そして、その方たちは悩みを深めて行った。貴兄は頭と顔と左耳を残せばよい。残して打って行けば右肩の位置は起きて来る。無駄なる動きを消して行く。

健闘を祈る。




この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。

つづく
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目次
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No.459 距離感をあわせるには・・・ (10/6)
No.458 バックスウィングは・・・ (9/29)
No.457 選手のマナーについて・・・ (9/22)
No.456 助言で崩れたら、新たな・・・ (9/15)
No.455 一途に6アイアンを打ち続けなさい (9/8)
No.454 素振りで上達する方法 (9/1)
No.453 夏のゴルフは無理をするな (8/25)
No.452 50歳を越えてからの練習法 (8/11)
No.451 咀嚼の力で・・・ (8/4)
No.450 球落ちの原因は・・・ (7/28)
     
   
 
坂田信弘

京大中退からゴルフを目指した異色プロゴルファー。主として週刊ゴルフダイジェストを根拠として漫画の原作、競技観戦記、レッスン書、レッスンビデオなど八面六臂の活躍をしているが、現在は次代のゴルファー育成のため開始したジュニア塾の塾長として脚光を浴びている。スウィング型を作るための「ショートスウィング」を提唱。
 
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