設計家でこうも変わる?R・ジョーンズ静岡県のコース改造 肌脱ぎます
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2020/11/03号
2020/11/19更新

設計家でこうも変わる?
R・ジョーンズ静岡県のコース改造

 日本では5年ほど前から著名外国人設計家によるコース改造・改修が盛んだが、このほどリニューアルを終えた静岡C浜岡コースもそのひとつだ。

 東京GCはギル・ハンス。

 廣野GCはマーチン・エバート。来年の東京五輪コース、霞ヶ関CCはトム・ファジオ。いずれ劣らぬ現在の世界のトップ設計者ばかりだが、静岡C浜岡Cを改造したリース・ジョーンズは、実績では彼らを凌ぐかもしれない存在。

 リースはUSGA(全米ゴルフ協会)と手を携え、これまで7つの全米オープン開催コースをリストア(原状回帰)、改造しており「オープン・ドクター」と呼ばれる所以だ。

 ほかにも全米プロ(7つ)、ライダーカップ(5つ)の開催コースに手を入れている。父がR・T・ジョーンズSr.で、兄がジョーンズJr.という家柄。イエール大学で文学、ハーバード大学のデザイン学部造園科で学んだ碩せきがく学の徒でもある。

 実はリースが日本で改造・改修を行ったのは茨木CC、太平洋クラブ御殿場Cに次いで3度目で、36 ホール担当したのは初。

 小笠コースは山に近く、丘陵で1グリーン。海岸に近い高松コースはアウトとインを入れ替え、新7番と新18番を1グリーン化。林帯を整備し、ティーイングエリアを拡張、新設。樹木を2000~3000本ほど伐採し、海が見えるようにした。

 劇的に変わったのはバンカーだ。用具の進化により、従来のフェアウェイバンカーの位置は“弱い者いじめ"になっている。

 その位置、造形も一新し、しかも小笠と高松ではイメージを変える工夫もしている。これはホテルに宿泊して36ホールプレーしてもらうための戦略かもしれない。

「バンカーは戦略性と造形美を追求した」と、リース。高松コースはトーナメント開催のためのコンセプトが随所に見られる。

 同コースを改造した理由を代表取締役社長の川村憲久氏は「立地条件が悪い御前崎に来てもらうには、景観に優れたホテルもさることながら、コース自体に国際基準のスケールが必要でした。リースさんがそれに応えてくれました」と話す。

 同コースは砂地で芝の育成に適していることを利用して、サッカー、ラグビー場も併設し、昨年のW杯では優勝した南アが合宿している。

  
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