ゴルフに恩返し。アニカが米女子下部ツアーに寄付
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2020/6/23号
2020/06/23更新

ゴルフに恩返し。
アニカが米女子下部ツアーに寄付

 コロナ禍で苦しむ女子プロにアニカ・ソレンスタムが救いの手をさしのべた。

 米女子の下部ツアー(シメトラツアー)に5万ドル(約545万円)の寄付をするという。同ツアーのチーフビジネスオフィサーのマイク・ニコラス氏は「彼女たちは才能を披露し、生活のためのお金を稼ぐ試合がなくなり本当に苦しい時期なんです。アニカと彼女の基金がアスリートに必要なサポートを提供してくれることに言い尽くせないほど感謝しています」と語る。

 シメトラツアーの1試合の賞金総額は12万5000ドル~25万ドル(約1360万円~2700万円)。LPGAの優勝賞金にも満たない金額だ。主戦場とする選手たちは生活するのがやっとという者も少なくなく、そのうえコロナの影響で今年は(最大)20試合から12試合しか開催されない。選手の窮状を知り、LPGAも一人2000ドルの貸与を発表しているが、あくまで急場しのぎ。今年と来年の獲得賞金から差し引かれる。

 一方、ソレンスタムの寄付は、選手に“提供"されるもの。さらにこの基金を維持して、新たな寄付者を募り、さらなる資金提供を行う予定という。「シメトラツアーには、アニカ基金から育っていってLPGAへの夢を実現させようと身も心も捧げているプレーヤーが数多くいる」(同前)。

 金額の大小ではなく、気にかけてくれる人がいるだけで励みになることはある。年間数億、数十億円を稼ぐ男子の現役トッププロとは違い、ソレンスタムは競技から引退している。約600万円の金額を自腹で切っていることは十分に評価されるべきだろう。

「ゴルフで得たものはゴルフに返せ」というのは約100年前に活躍したアマチュアのチャールス・エバンスの言葉。彼が作ったキャディのためのスカラシップ(奨学金)で、大学を出た人は今では数え切れないほどいるという。その言葉を実践している一人がソレンスタムといえるだろう。

  
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