英国出身フィッツパトリックおこもりレポート
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2020/6/23号
2020/06/23更新

英国出身フィッツパトリック
おこもりレポート

 PGAツアーは11日開幕のチャールズシュワブチャレンジから再開。ヨーロッパ在住の選手が渡米をためらうなか、14日間の自主隔離を経て米ツアーに参戦する選手がいる。

一人で黙々と……

 欧州ツアー5勝、世界ランク25位のマシュー・フィッツパトリックだ。イングランド出身の25歳はツアーが中断されてから母国に帰国。するとウイルスが猛威をふるう故郷の街(シェフィールド)は2カ月間ロックダウン。「いつ試合に戻れるのか? 彼女には会えるのか?」と、不安な日々を過ごしたという。

 ようやく灯が見えたのは5月中旬。プロスポーツ選手に対する入国制限が緩和され、渡米が可能になったのだ。ツアー再開も正式に決まったことでフィッツパトリックはヒースロー空港からマイアミ行きの飛行機に飛び乗った。しかし、入国後は2週間の自主隔離が義務づけられている。そこで彼は拠点のパームビーチで“おこもり生活"に突入。「家を出るのは基本食料品を買いに行くときだけ」。足枷こそつけられていないものの、まるで「軟禁生活だった」と言う。朝起きると検温し、パソコンで誰かとチャットをする以外、他人との関わりを断ち多くの時間をマイケル・ジョーダンのドキュメンタリー「ザ・ラストダンス」(エピソード10まである)観賞に当て、誰もいない早朝や深夜に自宅に併設しているコースの練習場に足を運んだ(自主隔離中も許可されている)。そこでももちろん人との接触はなし。息がつまるような生活だったが、25歳の青年は「ここに戻って来られただけで幸せ。幸運をぶち壊すようなことはしたくない」とルール厳守を貫いた。

 ツアー再開前に「2度ウイルス検査を受ける」というフィッツパトリック。「せっかく試合に戻るからにはベストを尽くします。自分のゴルフに対する期待値はゼロですがチャンスを逃したくない。10月までアメリカにとどまる」と覚悟を決めた彼は、いざ戦いの場に舞い戻る。

  
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