目下、ほぼすべてのスポーツが休止状態だが、新型コロナウイルス問題が終息したあと、ゴルフ界はどうなるだろう?
大胆予想を展開したのはフランスのデジタルスポーツのオーソリティ、セバスチャン・オードゥ氏。「1930年代の世界恐慌以来の“武漢恐慌"に陥るのではないかといわれるこの時期、打撃を受けていない企業はありません。企業はスポンサードしている選手たちへの支出を大幅に削減する必要に迫られています」と話す。
スポーツ界を支えてきたのは“パトロナージュ"つまり支援したいという意思を持ち、後援や奨励を行う個人、または団体の好意が大きい。しかしそれも経済的余裕がなければできなくなる。「選手たちは今後、契約を切られる苦しい時期を数年間過ごすかもしれません」(オードゥ氏)。
しかし、悪いことばかりではなさそうだ。ゴルフ界の統合、世界ツアーの必要性は長年議論されてきた課題だが、それが一気に加速しグローバル化に動く可能性もある。
たとえばPGAツアーが欧州ツアーや豪州、アジアツアーを傘下に収め再編成することで効率的な運営を行い、付加価値を高めるというアイデアもある。元気のない日本の男子ツアーもそこに組み込まれればメリットもあるだろう。
今年は英国を拠点にする組織が“プレミアゴルフリーグ構想"を明らかにし、話題になった。コロナ禍で立ち消えになったかと思いきや、世界情勢が変化したことで逆に同リーグが一気に現実化する可能性も浮上している。
またコロナ問題が終息した暁には、スポーツ観戦を心待ちにしていたファンによって大ブームが巻き起こることも考えられる。
「いまこそ、これまでの悪習を淘汰し、より良いリーダーシップのもとゴルフ界が生まれ変わるチャンス。価値あるコンテンツを提供し続ければこれまで以上に盛り上がるはずです」(オードゥ氏)。
明けない夜はない。絶望の先には希望がある。
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