オーガスタナショナルがハンバーガーショップを買収のナゼ
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 2020/3/31号
2020/4/01更新

オーガスタナショナルが
ハンバーガーショップを買収のナゼ

 オーガスタナショナルGCが営業中のウェンディーズを買収。とはいえ、ファストフードの店を経営するわけではもちろん、ない。

 オーガスタに隣接するウェンディーズの約4000㎡の土地を購入し、まだ「長いリース期間が残っている」という地所のオーナーとなったのだ。購入価格は、なんと地元の土地相場の6倍ともいわれる345万ドル(約3億5000万円)。

 なぜこの土地の買収にこだわったかというと……。このウェンディーズは、メインストリートであるワシントンロードに面しており、裏手は買収を重ねて作ったパトロンたちの駐車場となっている。地元紙は「オーガスタナショナルの周囲をコントロールするため」と伝えているが、駐車場の入口にするにしても、ほかに何かを作るにしても、いずれも“将来のための投資と言えるだろう。

 今年は、このワシントンロードの下を通るトンネルを完成させる一方、ワシントンロードを挟んで、以前に教会などがあった土地に、グローバル・ブロードキャスト・ビレッジというテレビやネット放送のための施設をオープンさせている。過去20年間に2億ドル、年間10億円を超える金額を投じて、相場の3倍から6倍の価格で周囲の住宅などの土地買収を続け、オーガスタナショナルは増殖(?)を続けている。今回のウェンディーズ買収もその一環だが、よっぽどお金が余っている?

 オーガスタナショナルは、約15年前に女性メンバー入会問題で非難を浴びた際、日本でいう社団法人的な税務上の特権が脅かされ、財務上の組織を、クラブ運営の法人とマスターズ運営の組織とに分割。マスターズの公益性から、試合の運営法人のほうは税務上の特権が残されたが、その収入は試合やゴルフのために使用されなくてはならない。テレビの放映権料などが大幅に値上がりするなか、マスターズを盛り上げるためのコース改造やパトロンのための駐車場などに、湯水のように金を使っているのもそのためだ。

 税金で持っていかれるくらいなら、周囲に投資したほうが良いということか?

  
【関連記事】こちらも注目です!
2018/03/12 資金は潤沢。オーガスタナショナル"大胆改造"へ
2020/02/05 超貴重!茶色いオーガスタナショナルが見られる

一覧へ戻る


バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト