毎試合がメジャー級?実現なるかプレミアゴルフリーグ
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2020/2/18号
2020/2/07更新

毎試合がメジャー級?
実現なるかプレミアゴルフリーグ

 先週、世界のプロゴルフ界が刮目するニュースがイギリスから飛び込んできた。欧米両ツアーに対抗し、世界中を転戦する新しいツアーが22年にスタートする計画で、準備が進められているというのだ。

 世界のツアーを再編するワールドツアーの構想は、古くは20年以上も前にグレッグ・ノーマンが提唱。その後も、欧・米ツアーの各コミッショナーがたびたび言及してきた。

 それらのビジョンが具体的に動き出すことはこれまでなかったのだが、今回は話が進んでいた。

 その第1報は26日のロイター電で、イギリスに本社を置くワールドゴルフグループ社が48選手参加の賞金総額各1000万ドルのトーナメント(予選落ちなしで、個人戦と4人1組のチーム戦を競う)を年間18試合、うち10試合は米国内、残る8試合を世界各地域で開催する「プレミアゴルフリーグ」という名称のツアーを22年1月にスタートさせるというもの。

 続報では、各試合は3日間54ホール競技で、競技開始はショットガン方式なので5時間のテレビ中継時間内に終えるなど、差別化が図られていること。ツアー創設の原資はサウジのオイルマネー。豪州オープン側には参加を要請済みといったことが伝えられている。

 賞金総額10億円余ということは、毎試合がメジャートーナメント級。参加選手には十分に魅力的で、現にフィル・ミケルソンは興味を示す一方、選手が流出する欧米両ツアーは実現性を強く疑問視する。

 なかでも、米ツアーのジェイ・モナハンコミッショナーは全選手にメールで「両方のツアーに参加することはできない」と二者択一であることを通達。さらに、先日契約更改した放映権収入で、163頁のプレーヤーズ選手権の賞金増額に関する記事にもあるように、今後、賞金はより増大することもアピール。移籍を牽制した。

 そのためか、選手の反応は全体にやや冷ややかなムード。ローリー・マキロイは「米ツアーが好きだから」と新ツアー参加を否定。だが、その一方で「こうした計画は欧米ツアーにいい変化をもたらすだろう」と関心を寄せている。一方でアーニー・エルスは実現は困難かもしれないが……としつつ、アイデア自体には賛同している。

 前途多難なワールドツアー構想だが、今後の展開は注視したい。

  
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