「驚くほど似ていた」コービーの死に茫然自失のタイガー
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2020/2/18号
2020/2/07更新

「驚くほど似ていた」
コービーの死に茫然自失のタイガー

 ファーマーズインシュランスオープンで20年初見参のタイガー・ウッズを待っていたのは衝撃の訃報だった。

 最終日のホールアウト直前、キャディのジョー・ラカバから元NBA選手のコービー・ブライアントがヘリコプターの墜落事故により不慮の死を遂げたことを知らされたのだ。タイガーは「信じられないほど悲しい」と茫然自失の様子。「われわれはつながっていた。彼と自分の境遇は驚くほど似ていた。彼は高校を出てすぐ、僕は大学を中退したタイミングの96年にともにプロの道を選んだ。以来20数年手を携え進んできた。言葉にできないほどショックだ」

 タイガーの言うとおり、2人には共通点が多かった。ともに父親の影響でスポーツを始め、コービーは史上最年少でNBA入りを果たし、タイガーはデビュー翌年史上最年少でマスターズを制した。同世代、同期デビューというだけでなく、2人は妙にウマがあった。

 カリフォルニア育ちのタイガーは幼少期からコービー所属のレイカーズファン。オフシーズンには同じジムでトレーニングに励み「彼はディテールにこだわり、良くなるためにはなにが最善なのかをいつも考えていた。その点でもわれわれはよく似ていた」という。

 事故は、コービーが13歳の娘ジアナちゃんのバスケの試合のためにヘリコプターを手配し、結果本人と最愛の娘、同乗者全員が犠牲になった。つい先日11歳の愛息のキャディを務めたタイガー。同世代の子を持つ父としても胸は張り裂けそうだろう。

「神戸牛に感動して息子にKobeとつけた」というのはブライアントの父ジョーさん。一方、グリーンベレーだった父アールさんから勇敢なベトナムの大佐にちなんで名づけられたのがタイガー。

 不世出の逸材にとって“自分と似た存在"は普通はいないだろう。しかし、タイガーにとってコービーはまるで弟のような唯一無二の存在だった。

 ご冥福をお祈りします。

  
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