問題棚上げして復活濃厚!?女子ツアー、開催中止3試合
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2019/02/12号
2019/02/21更新

問題棚上げして復活濃厚!?
女子ツアー、開催中止3試合

  弊誌でも既報のとおり、19年の女子ツアーは放映権問題により「3試合開催中止」と発表された。しかし、事態は刻々と動いている。

 中止とされたのは、日本テレビ及びその系列が放映する「KKT杯バンテリンレディス」「中京テレビ・ブリヂストンレディス」「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」の3つ。放映権を巡ってLPGA(日本女子プロゴルフ協会)とテレビ局が対立、日本テレビ及び系列局が「開催申し込み」をしなかったためだ。

 この事態に有村智恵や比嘉真美子ら選手が、復活に向けて声を上げた。こうした動きも受けてか、LPGAはテレビ局、スポンサーなどと再度交渉を再開している。小林浩美LPGA会長はゴルフ16団体新年会に出席した折、その時点での状況を「鋭意協議中で、目途が立ってきました。開幕までに何とか発表したい」と話したという。ただ、取材時の1月21日現在も「継続して協議中でまだ発表はできない状態です」(LPGA広報)とのこと。

 長年、LPGAをウォッチしているゴルフジャーナリストの小川淳子氏は「選手、スポンサー、ファンも含めて誰もが開催を望んでいます。多分、開催復活ということになるでしょう。ただ放映権問題そのものも一時棚上げの形になるのでは……」と予測する。

 確かに放映権がテレビ局から簡単に離れるとは思えない。放送局が主催しているトーナメントは冠スポンサーを探し、試合運営をし、広告を打ち、集客まですべて主催者がしてそのなかに放送が入っている。だからこそCMも、スポンサーの競合社は入れられず、そういった〝責任〟を果たしてきたという自負もテレビ局にはあるだろう。

 ちなみに放映権を自ら持っている米LPGAはスポンサー探しも、広告もすべてやって放映権を売るという仕組み。放映権と冠スポンサーは別物なので競合社のCMもOKだ。

 先週、小誌で放映権問題を特集したが、東大卒で元プロ野球選手の小林至氏(現江戸川大学教授)は「権利を得るには血が流れるもの」と喝破している。LPGAはどんな血を流すことになるのだろうか……。

  
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