称賛続出。ツアープロが決意のカミングアウト
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2018/10/09号
2018/10/02更新

称賛続出。
ツアープロが決意のカミングアウト

 ハワイ出身の日系人プロ、タッド・フジカワが自身のインスタグラムで男子プロでは初めてLGBTであることをカミングアウトした。

 「僕はゲイです。もう気づいている人も多いと思いますけど」と長文の投稿の序盤で告白したフジカワ。当日(9月10日)が世界自殺予防デーであることに触れ「最近は受け入れられるようになってきたけれど(LGBTのせいで)いじめられたり差別されたりして命を絶つ人もいます。同じような状況にいる人たちに勇気を与えられたら」とカミングアウトの動機を打ち明けた。

 ゲイであることを隠そうとして「皆にいったいどう見られているのか?」と常に悩み精神的な病を患うほど苦しんだ日々。前に進むための第一歩がこの投稿に込められた。

 フジカワが注目を集めたのは06年のこと。全米オープンに最年少の15歳5カ月で出場し大きな話題になった。その後、ほどなくして周囲の反対を押し切りプロ転向。地元で行われたソニー・オープン・イン・ハワイではここ50年での最年少予選突破 (16歳4日)を果たすなど非凡な才能を発揮した。しかしPGAツアーの壁は厚く、これまでの出場わずか14試合。最高位は12年ソニー・オープンの19位タイだった。現在はミニツアーを転戦している。

 インスタの投稿には2300以上の『いいね!』とともに「よく言った」「あなたの勇気は誇りです」「素晴らしい」など温かいコメントが数多く寄せられた。なかには「ツアーのシード選手になってほしい。絶対、応援します」という声も。

 11年前、記者がハワイで対面した16歳のタッド少年は小柄で愛嬌たっぷりの“ぽっちゃり君"だった。だがインスタでこちらを見つめる彼の頬は引き締まり、精悍な印象の27歳になっていた。これからもありのままの自分を貫きゴルフと人生に邁進してもらいたい。

  
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