ゴルフ緑化促進協力金50円は被災地支援にも役立っていた!
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2018/04/17号
2018/04/16更新

ゴルフ緑化促進協力金50円は
被災地支援にも役立っていた!

  公益社団法人「ゴルフ緑化促進会」は文字通りゴルフ場の緑化を目的として設立されたのだが、近年は社会公共施設、国立公園、被災地の緑化なども支援している。

 同促進会は1976年に「ゴルファーの緑化促進協力金」として発足。2011年に現名称となった。ゴルフ場に会員(現在全国に66コース)となってもらい、ゴルファーにいくばくかの緑化協力金を仰ぎ(現在は50円)、それをゴルフ場の緑化に充てている。現在は、松くい虫対策に軸足をおく。被害にあった木の切断に助成金を寄付したり、東大千葉演習林で開発した抵抗性マツ苗木を配布したりしている。また会員コースでホールインワンを達成したら、その人の名前を記して被災地域にサクラ苗木を植樹してもいる。

 ゴルフ場も含めて、昨年全国に植樹したのは97カ所、樹木本数にして3万4347本。東日本大震災の津波で失われた仙台市の海岸での防風林再生植樹も昨年から支援が始まっている。同促進会では、事務所のスタッフが必ず出席してボランティアと一緒に活動することを旨としている。お金を寄付するだけではないということだろう。

 そんな折、小誌編集部にも「ボランティアで参加してみませんか」と誘いが。早速参加してみると……。

 宮城県の太平洋海岸線は黒松を主体とする海岸林が、風・砂・塩害から守っていたが、津波によりそのほとんど(約1440㎡)が流失。その原因は根が張っていなかったことという。そこで、宮城県内外から山砂を集め2・4メートルの盛り土を実施。それが震災から7年経って6割が完成し、やっと植樹できる態勢が整った。

 先月、仙台市荒浜に小学生と保護者、ボランティア46人、それに同促進会、当方4人が集結。同促進会が寄付した517本の黒松の苗を植樹した。まず直径10センチ、深さ15センチほどの穴を小スコップで掘り3個の肥料を底に敷き、苗を植え、砂を指でつめていく。

 「この林が再生するのは20年後。私たちはもういないでしょうから、小学生たちに次代を担ってもらわなければならない。それを伝えるための共同作業なのです」(宮城県森林インストラクター協会企画部長・木村健太郎)。その植樹地には「ゴルファー未来の森 北官林」の看板が立てられた。

 子どもたちと一緒に木を植えたという感覚は爽快感が残った。

 ゴルファーの皆さん、50円は有意義に使われました!

 
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