募集金額は減少も……三大都市圏で会員権市場活発化の兆し
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2017/10/17号
2017/10/10更新

募集金額は減少も……
三大都市圏で会員権市場活発化の兆し

 東京・大阪・名古屋の三大都市圏の会員権募集で、平均募集金額は少々、落ちているものの退会会員分補充で久しぶりに市場が活発化の兆しをみせている。

 募集中のコース数は、首都圏が北部63コース、南部・西部78コースの計149コース。中部が45コース、関西84コースで合計270コースとなっている。これは前年より22コース上回っている数字。

 また正会員ベースでの募集中コース数、平均募集金額では首都圏全体で129コース(2・4%増)、179・7万円(2・3%減)。中部は41コース(5・1%増)、108・4万円(7・6%減)、関西が78コース(27・9%増)、111万円(17・3%減)となっている。三大都市全体でみると248コース(9・7%増)で146・3万円(8・5%減)となり、コース数は増加したが、平均募集額は大分下がっている。しかしある大手会員権業者の取引価格は昨年5月から今年9月までほとんど変動していない調査もある。例えば関東圏の16年5月では124・7万円、今年9月は123万円だった。関西圏、中部圏もほとんど変動はない。

 正会員の種別平均をみると預託金制が71コース(前回65コース)、プレー権会員募集については、12年が80コース、以下年ごとに97、103、131、141、今年が162コースとうなぎ上り。東建多度CC・名古屋など法人需要が活発になったところもある。

 ただこの右肩上がりの数字を支えているのは運営大手のPGMとアコーディアゴルフの2グループということだ。今回もPGMが50コース、アコーディアが43コースと半数以上を占めている。

 「高齢化による退会や、年会費を払わないまま行方不明になった例も多い。高額で買った会員権にもかかわらず、"物いわぬ"会員ばかり。今回の募集増はこれら会員たちの犠牲の上に成り立っている側面もあります」(会員権アナリスト・田嶋一弘氏)

 会員権市場が活発になるのはいいことだが、バブル期の傷が癒えていないともいえる。

 
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