全米女子会場、大統領の"脅し"にUSGAが屈した!?
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2017/08/08号
2017/08/07更新

全米女子会場、
大統領の"脅し"にUSGAが屈した!?

 トランプナショナルで開催され、韓国勢の席巻で幕を閉じた今年の全米女子オープン。プレーとは別の話題が大きく取り上げられた。

 大統領になる前のドナルド・トランプ氏がUSGAを脅し、USGAがその脅しに屈服したというのだ。2年前、トランプ氏が大統領選に立候補した際の差別発言にゴルフ界が猛反発。彼のゴルフコースでは公式試合を開催しないようにしようと歩調を合わせる動きがあった。米ツアーでは実際、昨年までトランプ氏が買収したドラールでキャデラック選手権を開催していたが、今年はメキシコ選手権に変わっている。それでも、全米女子オープンの開催コースは変更されなかったのだが、その裏事情を米紙が報道した。

 USGAは2012年に、2017年の全米女子オープンをトランプナショナルで開催することを決め、契約を結んでいた。その後、"トランプ外し"の流れになったが、契約違反になることを盾にトランプ側も譲らなかった。USGAのエグゼクティブディレクターのマイク・デービス氏は当時「もう逃げられない。彼(トランプ氏)は私たちを訴えるつもりだ」と語っていたという。その後、トランプ氏の女性蔑視発言の動画が流出した際、3人の上院議員がUSGAに「会場を変えるように」と手紙を送っているが、結局、USGAは裁判を恐れてか、変更はしなかった。

 「私たちUSGAは創設されて以来、政治に関わったことがない」(デービス氏)といえば聞こえはいいものの……。

 トランプ大統領は全米女子オープンを観戦したが「アメリカ・ファースト」を訴える大統領の目前で、繰り広げられたのは韓国人選手と中国人選手の優勝争い。アメリカ人プレーヤーがトップ10には入れなかったのは、皮肉な結果だろうか?

 
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