茅ヶ崎GC跡地問題、署名は集まるも……
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2017/04/04号
2017/03/27更新

茅ヶ崎GC跡地問題、
署名は集まるも……

 茅ヶ崎GCの跡地利用を巡る問題、現状はどうなっているのだろうか……。

 地元住民団体が制定を求めていた条例案は先月、市議全員の反対によって否決された。茅ヶ崎GCは敷地を所有する神奈川県が、ゴルフ場を廃止して跡地を開発する意向を持っている。だが、ここはゴルフ場の北側に広がる、国内有数の住宅密集地の住民6万6000人分の広域避難場所でもあり、開発されると住民は広域避難場所を失う。茅ヶ崎市の広域避難場所は、現在は1人2㎡確保されているが、法定面積は1人1㎡でいい。県は1㎡を前提にしているフシがあるため、住民が警戒。市の条例で2㎡と定めれば、県を牽制できると考え、条例請求に必要な署名集めを実施。目標数4018の2・4倍の9382人の署名を獲得、条例制定を求めたが、結果は否決。

 理由は、形式や作法の面で条例として体を成していないなどで、条例作成の"プロ"の役人が作成に関与しなかったことが仇になった形だが、各議員も署名の重みを強く認識したようだ。さらに、タイミングの問題もあったと思われる。現在の広域避難場所は1970年代に指定されたもの。当時とは状況が大きく変化しており、市は今年1月から専門の委員会を立ち上げて市内全域の広域避難場所の見直し作業に入っているのだ。

 それでも、広域避難場所は、市が土地の所有者にお願いして指定するもので、極論では所有者がノーと言えば指定できない。開発行為の許認可権は市が握っており、市が許可を出さなければ開発行為はできないが、法に規定された条件をクリアしていたら許可せざるを得ない。県が強引にコトを進めることは法的には可能なのだ。

 従って、結局は市が防災の観点から県を説得するしかない。これだけの署名が集まったことの重みをよりどころに、この先は市に頑張ってもらうしかないだろう。

 
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