エチケットだ!欧州ツアーが選手に張り紙で「フォア」徹底
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2016/11/29号
2016/11/28更新

エチケットだ!
欧州ツアーが選手に張り紙で「フォア」徹底

 今年の日本シリーズで勝利した日本ハム・ファイターズに対して、3357万円の支払いを裁判所が命じたニュースを覚えている向きはいるだろうか? ゴルフ界からも客の安全配慮に関する話が伝わってきた。

 日本ハムのケースはファウルボールで失明した女性が起こした裁判で、先の5月に札幌高裁は「安全配慮義務を果たしたとは認められない」として、球団側だけに損害賠償を命じた。札幌ドーム側には「球場が通常有すべき安全性を欠いていたとはいえない」と主張、球場側の責任は追及されなかった。

 ゴルフでも、プロトーナメントにおける「事故」が少なからずある。米ツアーでは、ミスショットのボールでギャラリーがケガをした場合、会場での応急手当てはするものの、基本的にギャラリーの自己責任となる。

 しかし、欧州ツアーは世界中で試合を開催しており、いくら自己責任といっても、地域・地域で法律も異なれば、責任の所在やその判断も異なってくる。

 プロのトーナメントの安全配慮義務があるとしたら、ギャラリーロープをどこに設置するかということと、プレーヤーに「フォア」の叫びを徹底させるくらいしかない。

 そんななか、トルコ航空オープンで、選手たちに対して「フォア」を徹底するような注意書きが張り出された。

 いわく「誰かにボールが当たる危険がある場合、『フォア』という言葉を使うことは警告であり、エチケットであり続けていることを思い出してもらいたい」。

 ギャラリーやマーシャルから寄せられた苦情や、増え続けるケガにより、今回の注意喚起となったようだが、この張り紙でツアー側は"フォア徹底"の安全配慮義務は果たしたことになる。逆にいえば、「フォア」の声を出さなかった場合には、プレーヤーの責任ともなりかねない。

 アマチュアのラウンドでも、前の組のプレーヤーやキャディ、コースのスタッフに対して「フォア」の声を出さないと、プレーヤーが法的な責任を問われることもあるのかも……。

 
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