クラブは町の“特産品”だが。ふるさと納税返礼にゴルフ用品は?
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2016/05/03号
2016/05/12更新

クラブは町の“特産品”だが。
ふるさと納税返礼にゴルフ用品は?

 総務省はふるさと納税の返礼品として、転売しやすく資産性の高い特産品などは返礼しないよう通知。ゴルフ用品も含まれているが各自治体の反応は?

 通知は、ふるさと納税の趣旨に反するような金銭類似性の高いもの(プリペイドカード、商品券など)、資産性の高いもの(電気・電子機器、貴金属、ゴルフ用品など)は送付しないよう要請するものだった。

 ここでいうゴルフ用品とはゴルフクラブ、キャディバッグ、ゴルフボールなどだが、すべてが該当するかは、各自治体の判断にゲタをあずけた格好。というのも通知は「技術的助言」という位置づけで拘束力はない。北海道から九州までの自治体でゴルフ用品はかなり頻繁に登場しているが、そのなかで「国産アイアン発祥の地」兵庫県姫路市市川町役場に話を聞くと──。

 「アイアンクラブはウチにとって地場産業で生産されたもので、他自治体の野菜や米などと同じ特産物と考えています。だから通達がきましても、そのことを主張して、送付は続けるつもりです」(市川町役場総務課・青木久典氏)

 市川町はゴルフクラブに詳しい人なら誰でも知っている鍛造の名工、三浦技研、共栄ゴルフ工業などがあるところ。アイアンクラブは突出した特産物で、同町としては返礼品として死守するつもりのようだ。ちなみに同町の昨年のふるさと納税額は約3億6000万円で、そのうちの1億円がゴルフ用品関係だという。

 世界一のタイヤ会社でありゴルフ用品も多く生産しているブリヂストンの本拠地、久留米市は。

 「ゴム産業発祥の地でブリヂストンは地場産業の中心だった。自粛の要請がきたのでそれを踏まえて検討はしますが、用品のすべてというわけではないと思いますよ」(久留米市役所総務課・坂田健一氏)

 ふるさと納税の利用は拡大している。自治体は返礼品をPRしなければ他の自治体に財源を奪われかねず、自粛の要請が実効性をあげるかどうかは不明。またゴルフ振興策としては、ゴルフ用品が返礼品として活用されるのが望ましいのはいうまでもないのだが……。

 
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