日本ツアーとワンアジアツアーの共催としてタイで行われた「タイランドオープン」で優勝したキム・キョンテ。2012年9月のフジサンケイクラシック以来2年9カ月ぶりの勝利ということもあって、そのニュースは韓国でも取り上げられた。
ほほ笑みながら勝つ男!
彼の生まれ故郷の地元紙「江原道民日報」は、「2年9カ月の優勝ショット」と題して、ガッツポーズ写真を大きく掲載して報じたほどだ。
ただ、それだけ彼の復活を待望してきた証だろう。2010年に韓国人初の日本ツアー賞金王に輝き、その勝負強さから"鬼"と呼ばれたが、ここ数年はスランプ続き。アメリカはもちろん、韓国でも結果を残せず、日本ツアー賞金ランキングでも13年20位、昨年は35位と振るわなかった。その原因として本人が振り返るのは、飛距離アップを目指したスウィング改造。韓国メディアの取材にも「うまくいかないからもっと練習するようになって体力的に疲れてしまい、正常なコンディションを維持することも難しかった」と漏らしていた。今年から日本ツアー参戦経験もあるベテランのJ・K・モーのアドバイスもあって復活の手応えをつかんだというが、今年1月に結婚し、4月には元気な男の子が生まれたことも大きいだろう。
家族の支えと父親としての責任が、"鬼"と呼ばれた天才の勝負強さを蘇らせたのかもしれない。日本ツアー賞金王時代に彼をサポートしたマネジャーの伊井祥訓さんも、「タイランドオープンの最終日は圧巻。強いキョンテが帰ってきましたね」と喜びと嬉しさを隠さない。自分のスウィングを取り戻し、家族の愛と家長としての自覚も得た韓国の"鬼"。今年はさらに勝ち星を増やすかも。
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