好成績もおじゃん。鈴木愛失格から学ぶ「1打罰」と「2打罰」の違い
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2015/6/16号
2015/6/9更新

好成績もおじゃん。
鈴木愛失格から学ぶ「1打罰」と「2打罰」の違い

 ブリヂストンレディスで鈴木愛が過少申告で失格になった。1打罰と2打罰を勘違いしたためだが、どういう違いがあるのか。

こうなったらどうする?

 初日12番パー3。鈴木愛はティショットをラテラルウォーターハザードに打ち込んだが、その2打目を打つ前に木の葉(ルースインペディメント)を取り除いた。ゴルフ規則13-4「球がハザード内にある場合:禁止行為」Cに「ハザードに触れているルースインペディメントに触れたり、動かすこと」は禁じられており、その違反は「2打罰」だ。木の葉を取り除いた行為に同組の比嘉真美子(マーカー)、馬場ゆかりが違反の指摘をしたのだが、その罰は「1打」と比嘉とも確認しあっている。つまり2人ともこの行為が2打罰とは知らなかったのだろう。鈴木はその日スコアカードには1罰打を加え提出。ギャラリーの指摘があったことで露見し、鈴木は失格に。

 「1打罰と2打罰は"うっかり"と"明らかな違反"の差。インプレーの球をうっかり拾い上げてリプレースすれば1打罰だが、拾い上げた球を他の場所から打てば、『誤所からのプレー』で、故意性があるとして2打罰となります」(ルール研究家・小山混氏)

 ただ鈴木にも同情する余地はあろう。08年のルール改正で、ハザードのなかでも球を確認するためになら無罰で葉っぱを動かすことは認められた(2012年小改訂)からだ。もちろんボールを確認したら、そのルースインペディメントは戻すのだが、球の一部が見えるようにしておける(規則12-1b)。鈴木はそれと混同したのかもしれない。

 ルールを知ることは自分を守ること。プロはもちろんアマチュアも胆に命じたい。

 
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