週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 3/4
2014/2/25更新

三寒四温
ゴルフ場でもヒートショックにご用心

 三寒四温のこの時期は、体調管理に油断しがちで、〝ヒートショック〟による救急事故が多くなる季節でもある。野外であるゴルフ場にもその危険はいっぱい。ゴルフにおけるヒートショック予防について専門家に聞いた──

 ヒートショックとは、急激な温度変化で血圧の上昇や脈拍などに大きな変化が起こり、健康被害をもたらすこと。こむら返り、湿疹など軽い症状はともかく、心筋梗塞、脳梗塞などの重篤な病気につながる恐れがあるから要注意だ。  

「昨年のゴルフ場での死亡者は120名ほどで、それも冬季のヒートショックがほとんど」とは、長年、ゴルフ場の安全対策などをテーマに研究を続けている元聖マリアンヌ医科大助教授で現在、同大看護専門学校講師の吉原紳氏。

 ゴルフ場へ行くのは早朝。当然気温も低いし、暖かいクラブハウスと寒いコースの温度差は大きい。ショットを曲げてボール探しに走れば体温は上昇し、汗が冷えると急降下……。ピンを狙うショットでは緊張し息を止め、反作用で次は息をいっぱい吸い込むと、肺は冷たい空気に打撃を受け、血圧の変動も甚だしい……。ヒートショックの危険はゴルフ場のあちこちに潜んでいるのだ。

 「普段から備えることが大事。たとえば散歩も早朝にやる。つま先立ちでかかとを上げ下ろしする運動でふくらはぎの血行を促しておけば、つったりはしません。コースでは昼間の酒はタブー。飲んだそのときは暖かくても醒めると急に冷えます。ホールアウトしていきなり熱い風呂に飛び込むのはダメ。家では暖かい居間から寒い風呂場、そして熱い湯……がいけないのはよく知られているが、その逆でもヒートショックは起きます。

 それから、体を締めつけすぎる防寒下着は、高齢者は避けたほうが無難。筋肉を締めつけて血行が悪くなります。プレー中でも着脱できる服装にしましょう」(吉原氏)

 しばらくは寒い時期は続く。備えあれば憂いなし!?

 
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