週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 12/31
2013/12/24更新

男子ツアーで福祉大が8勝
強さのワケはいつでも帰れる"我が家"

 今年のツアーを賑わせた"顔"を見てみると、東北福祉大出身者がズラリ。在籍中の松山を含め、5名で8勝を挙げる快挙だ。まさに福祉大が席巻した男子ツアー。その強さのヒミツを探った。


東北福祉大ゴルフ部報告会には卒業したプロも勢揃い

 12月9日に都内のホテルで行われた2013年度ジャパンゴルフツアー表彰式は、最優秀選手賞をはじめ全18部門の表彰のうち、実に11部門を同大出身及び在籍選手が占めて、改めて同大の黄金時代到来を実感させた。もちろん、9部門で表彰された松山英樹がその推進力だ。

 今季の同大出身及び在籍選手のツアー優勝は、最終戦で涙の初優勝を飾った宮里優作を含めて8勝。年間25戦して勝率は実に32%だ。91年に日大出身選手が年間10勝をマークしているが、当時の年間試合数は43試合(同週開催の6地区オープン含む)だったので勝率にすると23%ほどだったから、30%超えは凄い数字と言っていい。それを牽引したのは8勝のうち4勝を挙げた松山英樹であることは言うまでもないが、東北福祉大出身選手の団結力も見逃せない要素だ。

 毎年恒例のオーストラリア合宿など折に触れて卒業生のプロたちが後輩の指導のために参加する。普段の部活に顔を出すプロたちも少なくない。「谷原(秀人)、藤本(佳則)、(池田)勇太などが合宿に参加することもありますし、谷口拓也など多くのプロがよく仙台に来ます。チャレンジトーナメントで賞金王になったK・T・ゴンは韓国に住んでいますが、試合のときは、仙台を拠点に動いています。こちらが来てくれと頼んだわけでなくて、帰って来やすい場所を私たちが提供しているだけなんです。後輩と先輩が自然と触れ合える場を作っているんです」と言うのは同大ゴルフ部監督の阿部靖彦氏。

 同大出身者がツアー優勝を果たしたのは03年の星野英正と谷原秀人が皮切りだったが、それ以後は06年に未勝利の年があるなど、やや低迷した時期もあった。しかし、池田と谷原の活躍で10年は5勝を挙げ、今年の8勝へとつなげた。「学生ゴルフでも、プロの世 界でも日大さんに追いついたなどとは少しも思っていません。1試合1試合の積み重ねだけなんです」と阿部監督。

松山が米ツアーに専念する来シーズン、その不在を誰が埋めるのだろうか。


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