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週刊ゴルフダイジェスト 11/9号
2010/11/1更新

日本オープンの計測データでわかった
キム、石川、松山の振り

 日本オープンの18番でティショットを計測し、データを算出していた『トラックマン』。このデータから、優勝したキム・キョンテと石川遼と松山英樹を比較、3人の強さを浮き彫りにした。




 データ解析したのはプロのスウィングに詳しい永井延宏コーチ。まずキム・キョンテのスウィングについては、
「注目したいのがミート率で、この数値は1.5に近いほど芯でとらえていることを示しますが、他の2人と比較してキム選手は芯からズレている。
 これにはワケがあって、打ち出し角度が低いのを見ると、ヘッドが上から入るスウィングで、フェースのやや上の部分で打ち、低弾道でスピンの少なめの球を打っています。これは飛距離よりもライン出しを重視するタイプ」という。

 この上からヘッドを入れていく打ち方が優勝に結びついた理由について永井コーチは、
「今回の愛知CCはフェアウェイにアップダウンがあり、ラフがきつかった。そういう条件ではアイアンは上から入れてくるタイプが絶対有利。実際上から打つスウィングでロングからミドルアイアンは低めの弾道で手前からランを使い、ショートアイアンはスピンで止めグリーンをとらえていた」と説明する。

 石川遼と松山英樹は、
「石川選手は、打ち出し角度と球の高さ、スピン量から見ても、アッパーブローで距離を出しています。初日は打ち出し角度14度でスピン量が2,362回転と飛ばすための最適値に近い値で飛距離1位になっている。ただ、アイアンショットの場合、今回のような傾斜地ではアッパーの薄めの軌道は対応力は弱くなる。
 松山選手は打ち出し角度が低く、スピン量が多目で、やはりキム選手同様、クラブを上から入れるタイプ。注目したいのは着地角度で、彼のように42度だとランがあまり出ない。ただ、これがアイアンになると縦の距離感が合いやすく、硬いグリーンで止まりやすいというメリットになる」

 今回のコース形状や設定がキムや松山のスウィングと相性が良かったということがデータが示しており、結果的に順位もその通りとなったようだ。

 
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