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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 6/1号
2010/5/21更新

スポンサーへの過剰配慮で
選手のロゴを消しちゃった前代未聞の新聞

 いまやスポンサーなくしてプロスポーツの世界は成り立たない。そのために前代未聞の出来事がワールドレディス・サロンパスカップで起こっていた。横峯さくらのウェアのソデに入っていたスポンサーのロゴが薄消しされていたのだ。


本来あるべきロゴが消されていた。これにはさくらもびっくり

 大会3日目の記事が掲載された5月9日の『スポーツ報知』紙に掲載された横峯さくらの写真で、左腕にあるはずのスポンサー契約先の佐藤製薬のロゴが、ほとんど見えないほど薄くなっていた。

 皮肉にも紙面下方の小さい写真には、はっきりと“SATO”のロゴが写っていた。同じウェアだけにその違いは歴然。大きい写真を加工したことがわかってしまった。同日、ギャラリープラザでは、大会後援の報知新聞社発行の別刷りが配られたが、こちらからは完全にロゴが消し去られていた。

 大会特別協賛スポンサーで、宮里藍と契約を結ぶ久光製薬と、横峯が契約する佐藤製薬は、その名のとおり同じ製薬関係の会社。そのため、大会主催者側がスポンサーに気を使い過ぎたのではないか、という疑いが現場であがった。

 だが、詳細を調べてみると、主催社側には問題はなかった。日本女子プロ協会(LPGA)とともに主催に名を連ねる日本テレビ放送網だが、その系列会社である報知が協賛スポンサーに対し、過剰な配慮をしたということだった。

 同紙は「行き違いがあったのは事実ですが、問題はすでに解決しており、対外的にお答えすることはありません」と口をつぐんでいるが、同紙の人間がLPGAと横峯サイドに謝罪してコトおさめていたことが、関係者の話で明らかになった。

 スポーツ報知はれっきとした報道機関、マスコミとしての役割を持つ。そのマスコミが、発信する報道写真に手を加えて修正したものを記事として情報発信したことは、大きな問題といえるのではないだろうか。コトは報道のあり方の根幹に関係するともいえる。

 日本テレビ関係者の「(写真加工の事実は)知りませんでしたが、この事件を他山の石として、今後、このようなことのないように注意するよう喚起しました」という言葉こそ、関係者は心に刻むべきものに違いない。

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