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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 12/29号
2009/12/18更新
女子QT結果で成功した人、失敗した人…
紫垣と韓国勢は笑顔。服部、キンクミは涙

 女子ツアーの来季の出場権をかけたQTが終了。韓国勢が上位を独占するなかで、さまざまなドラマが生まれた。


172センチと長身の紫垣は、恵まれた体格を生かし、先に活躍した桃子、古閑に追いつくか?

上田桃子の憧れ 紫垣綾花が初のツアーフル参戦

 来季はフレッシュな顔もツアーにお目見えする。00年日本女子アマ優勝の経験もありながら、プロ8年目で獲得賞金ゼロと低迷していた紫垣綾花がほぼフル参戦できる上位30位以内となる28位に入ったのだ。

 ジュニア時代は、上田桃子が紫垣にあこがれ、坂田塾に入門することを決めたほどの注目の存在だった。しかし、その桃子や古閑美保ら一緒にプレーしてきた同世代が賞金女王に輝く大活躍を見ながら苦しみを味わってきた。
「一度はゴルフをやめて、ほかの仕事をしようかと思った」
というどん底も経験。それでも、周囲の励ましに支えられてここまで来た。

 08年には、拠点となっていたコースとの契約が切れたのをきっかけに地元・熊本を離れ、千葉へ移転することを決断。そのおかげもあって、これまで定期的に行っていなかったトレーニングを毎日続けられるようになり、ようやく“戦場”への切符を手にした。

「アメリカのツアーに行きたいとか以前はすごくいっぱい夢があったけど、今は目の前のことを一生懸命やりたいです」と現実を見つめて、地にしっかり足のついたプレーを心がけていくつもりだ。


QT1位のキム・ヨン(左)はフル参戦、肥後(右)は踏みとどまってみえた

新たな韓国パワーが日本に上陸

 今年、1位通過したのは米1勝のキム・ヨン。2位通過は若手ホープのアン・ソンジュ、3位は米4勝のイ・ソンファ。4位には全米女子OP優勝のパク・インビと、韓国勢が上位を独占した。2位のアン・ソンジュ以外の3人は、米ツアーの試合数減により、日本ツアーを目指した実力者たち。

 日韓をつなぐ窓口になっているベテランのキム・エイスクプロに話を聞いた。
「韓国では米ツアーの試合がテレビで見られたのに対し、日本ツアーは情報が少なかった。だから『アメリカに行って世界一になる』という夢を抱けば、韓国のスポンサーがつきやすかった。反面、日本ではスポンサーはつきにくかったんです」

 しかし、イ・チヒ、ジョン・ミジョンの活躍で日本ツアーの認知度も上がり、その結果、アンのように直接、日本を目指す選手が出てきたわけだ。 またファンから愛されるように日本語を覚え、日本国内でも社会貢献するようにキムプロが指導。高いプロ意識が韓国勢の強さだ。

 来季は、イ・ソンファとパク・インビは米ツアーを主戦場にし、合間を縫って日本ツアーへ出場。キム・ヨンとアン・ソンジュは日本を主戦場にするが、いずれも怖い存在になりそうだ。


金田(左)にとっては悔しい結果に。新婚の服部(右)は試合をひと休み

服部道子が引退ってほんとう?

 17年連続シードを守ってきたベテランの2人がQTで明暗を分けた。40歳の肥後かおりが11位でほぼフル参戦できるのに対し、98年賞金女王で41歳の服部道子は53位。出場できる試合はほとんどない。

 このオフに結婚式を挙げる予定になっていることもあり、
「オフのキャンプ予定も今のところない。来年はほとんど試合に出ないのでは」(吉田マネージャー)と、ツアーはひと休みということのようだ。

 若手では期待されたキンクミこと金田久美子も88位と惨敗。「ショックだったようですが、この機会に課題を克服する予定。しっかりトレーニングして飛距離を伸ばしたり、レーシック手術も考えています」(父・弘吉氏)と、充電してさらなる飛躍を目指す。

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