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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 6/23号
2009/6/12更新
横峯さくら、全米女子OP回避して、
国内試合に専念する理由は?

 7月9日より開催される女子メジャーの全米女子オープンには、日本ツアーから昨年の賞金ランキングの5位までの選手に出場資格が与えられている。そのうちの2人、ともに人気プレーヤーの古閑美保と横峯さくらが、今季は国内ツアーで賞金女王のタイトルを狙うとして欠場。続く全英女子オープンも、ともに慎重な姿勢を示したことから、女子ツアーにちょっとした波紋が広がっている。


ただ今2勝。賞金王獲りに驀進する横峯さくら

 メジャートーナメントは出場するだけで名誉な大会。そのために国内ツアーで頑張っているという選手も多いはずだ。

 ところが今季は、まず古閑美保が「たぶん行きません。今は向こうでどうなりたいという強い気持ちがない」として、それよりも2年連続の賞金女王を目指したいと全米・全英の両女子オープンの欠場を表明。

 続いて横峯さくらが、やはり国内賞金女王のタイトル獲得のため、有資格の全米女子オープンの欠場を発表。

 ただし、この15日時点の賞金ランク上位5位までに出場権が付与される全英女子オープンについては、国内のツアー日程が同週とその前週が空き週になっていることから賞金レースへの影響は少なく、態度保留ながらも、出場の可能性をにおわせている。

 日本を代表するプレーヤー2人、とりわけ今季好調の横峯がメジャーで戦う姿が見られないのは寂しい限り。

 その点を父親・良郎氏(参議院議員)も、「さくらは、全英には行ってほしい。男子よりも女子のほうがメジャー制覇に近いんだから、女子も男子と同じく、メジャーの週は空き週にし、獲得賞金額は賞金ランキングに加算して、メジャーに出場しやすくすべきです。でも、協会(LPGA=日本女子プロゴルフ協会)には誰も声を上げていないみたい。僕も機会があれば、要望を伝えたいとは思っているけど」と、国内ツアーの問題点を指摘する。

 また、米国ゴルフ協会や、メジャーの事情に詳しい某関係者も、「選手の評価は、今や世界の舞台でどう戦ったか。どれだけの成績を挙げたかで決まる時代。メジャーでプレーしやすい仕組みに変えたほうが、選手にとっても、国内ツアーにとってもいいことだと思います」と、日本ツアーの国際的地位を上げるためにも、ツアーの仕組みを変える必要性を説く。

 この点について、LPGA事務局に見直しの動きがあるのか確認すると、「事務局で話ができることはありません」との返事。ただし、樋口久子会長は非公式ではあるが、検討課題になっていることを認める発言をしている。

「でも、それには時期的に関係する大会のスポンサーの了解を得なければならないので、簡単ではないでしょう。大きな問題なので、これまで協会ではこの問題をあえて避けてきた感じがありましたから。それどころか、事務局では全英女子オープンの週もスポンサーからの大会の申し込みがあれば、受け入れる方向でいましたし……」と内情を語るツアー関係者もいて一筋縄ではいかない問題なのかも。

 ところで今回、このように有資格選手の欠場が相次いだことで、今後、メジャーの出場枠が減らされる、といった悪影響はないのだろうか。

「両メジャー側に対し、敬意を払った内容で、きちんと欠場の理由を伝えれば問題ないでしょう。あちらも日本ツアーの立場を尊重し、ツアーの事情も選手の気持ちもよく理解していますから」と先のメジャー事情通。

 ならば、注目されるのは、日本側の今後の動きということになりそうだ。

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