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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 6/2号
2009/5/22更新
ウェッジの老舗クリーブランドが
プロに大人気に。その背景とは

 今シーズンが始まって、男子ツアー3試合、女ツアーは9試合を消化したが、プロサポート関係者の注目を集めているのがクリーブランド製ウェッジ。タイトリスト・ボーケイなどに押されて脇役の座にまわる格好だったのが、いまやウェッジの主役に躍り出そうな勢いなのだ。


588にフォージドが加わったことも躍進の理由

 クリーブランドゴルフの創業者、ロジャー・クリーブランドが設計した『588ツアーアクション(以下TA)』はウェッジの代名詞とまでいわれ、米ツアーでは今でも同モデルや、後継モデルを愛用しているプロが多い。

 日本でも80年代終盤から90年代にかけて多くのプロが使用していたのだが、近年は「ボーケイ」や「フォーティーン」、さらに後発メーカーにも押され、影の薄い存在となっていた。

 ところが、今シーズンは、開幕戦「東建ホームメイトカップ」で優勝した小田孔明が“従来品”鍛造の『588TA』を使って優勝。他にも、星野英正、賞金女王の古閑美保、横峰さくらなど、SRIスポーツ契約選手を中心に、新たに20人近くのプロがクリーブランドのウェッジをバッグに入れ、その数はさらに増えつつある。

 理由の一つは、2007年末にクリーブランドゴルフを買収したSRIスポーツが、昨年からツアープロモーションに力を注ぎ始めたこと。

 とはいえ、ウェッジは、フェースがすり減って凹むまで1本のクラブを使い続けたり、自分の手足のようにならなければ思い通りの球は打てないとばかりに、特別のこだわりを持つプロがほとんど。

 そこでSRIスポーツは、新しいウェッジに慣れてもらうため、09年に向けてのプロモーションを、ドライバーなど他のクラブに先駆けスタートさせた。

「製品の手配は秋口から。選手が合宿に入る2月にはテストを始めてもらいました」(SRIスポーツ商品開発部・宮本憲一氏)

 人一倍こだわりの強い中嶋常幸が「イメージ通りのインパクトと飛び出し」とCGシリーズの最新ウェッジ『CG14』を絶賛、自分だけでなく長男の雅生にも強く勧めたようにプロの評価は高い。

 店頭販売も追い風を受け始めた。「もともと知名度はあるので、プロが使えば影響は大きい」(二木ゴルフ仕入れ担当・堀内映伸氏)

「3月末に日本専用の軟鉄鍛造モデルの『588TAフォージド』など3機種を出したのと、ツアーでのプロモーションのタイミングがうまく合ったため、4月に入ってから販売が伸びています」(SRIスポーツ経営企画室・山田照郷氏)

 もともとあったクリーブランドウェッジはステンレス製だったり、軟鉄でも鍛造だったりしたが、これに日本専用の鍛造(フォージド)が加わったことで、一気に選択肢が増えたというわけだ。

 すでに二木ゴルフなど大型店では、「スリクソンのウェッジを撤去、クリーブランド一本で押している」(前出・堀内氏)ことからもSRIスポーツの本気の度合いがうかがえる。

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