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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 4/21号
2009/4/10更新
タイガーに挑む10代トリオの遼くんなど
今週開催のマスターズの見どころ

 今週いよいよマスターズ。タイガー・ウッズがA・パーマー招待に優勝して、俄然盛り上がりを見せているが、今年はタイガーのほかにもP・ハリントンのメジャー連続V3、石川遼、R・マクロイなど10代勢の出場など話題が多い。そんな見どころをさぐった。


タイガー、ハリントン、石川遼(左から)、今年のマスターズは注目選手がいっぱい!

 パーマー招待では、ウッズが活躍したことによって、4.9パーセントと昨年の全米オープン以来のTVの高視聴率を記録した。この全米オープンもウッズが勝った試合で、今回の視聴率は、全英オープンや全米プロよりも高い水準というから、ウッズ復活でマスターズが注目を浴びるのも当然ということだろう。

 もっとも、日本での話題は、なんといっても石川遼の出場だろうが現地でもその石川遼を含めて、なんと3人も出場する10代選手達が注目を集めている。

 世界アマチュアランキングの頂点に立つ18歳のダニー・リーは、昨年の全米アマに優勝しマスターズの出場資格を獲得したばかりでなく、先の2月には、欧州アジア両ツアー共催のジョニー・ウォーカークラシックで、18歳と213日という史上最年少優勝記録を達成している。

 リーは韓国生まれで8歳の時に両親とともにニュージーランドに移住したプレーヤーで、マスターズの後にはプロ入り宣言をするらしいが、目標は「タイガー・ウッズの作った記録を塗り替えること」という。

 北アイルランド出身のマクロイも、07年に世界アマチュアランキングのトップに立っている。昨年末のオメガ・ヨーロピアンマスターズと今年のUBS香港オープンで、プレーオフで敗れて2位となったものの、ここに来て急速に力をつけていた。

 そして、欧州ツアーのトッププレーヤーたちが参戦するドバイ・デザートクラシックでプロ初優勝。先のWGCマッチプレーでも、タイガーを破ったT・クラークを下してベスト8に進出している。

 ワールドランキングの17位というのは、彼の実力を過大評価しているものではない。175センチ、73キロとトッププレーヤーの中では小柄だが、ドバイでは、なんとティショットを平均306ヤードも飛ばしているのだ。

「ショットもショートゲームも素晴らしいものを持っている。トッププロになるのは時間の問題」とウッズがマクロイのことを評しているが、この3人の中では、もっとも可能性があるプレーヤーだとはいえるだろう。

 しかし、現実的には、マスターズ初参加で、初優勝を飾ったプレーヤーは過去3人だけ。しかもそのうちの2人は、第1回のH・スミス、第2回大会のG・サラゼンと歴史が浅い大会で成し遂げているので、実質、初参加の優勝というのは、30年前のファジー・ゼラー1人だけ。

 それだけ、オーガスタを制するには、経験がものをいうということだ。

 マクロイとおなじ、アイルランド出身のP・ハリントンは、昨年の全米プロ以降、目立った成績は収めていないが、今回のマスターズに勝てば年をまたぐが全英オープン、全米プロと3連続メジャー制覇で“グランドスラム”に王手をかけることになる。

 もう1人、伏兵がZ・ジョンソンだ。07年のマスターズ勝者で、今年ソニーオープンにはやばやと勝ち、パーマー招待でも3位、賞金ランクでも5位と好調なところを見せている。ほかにも、今季好調組が豪州のJ・オグリビー。

 オグリビーは3月30日現在賞金ランク1位。06年には全米オープンにも優勝。現地のオッズでも2位のミケルソン(1位はウッズ)についで3位にランクされている。

 しかし、彼らを阻む本命は、なんといってもウッズだろう。ウッズにとっての悲願は年間グランドスラム。それが今年、来年を逃せば、しばらく遠のく可能性がある。

 というのも、タイガーの一番のネックとされる全米オープンが今年はベスページ、来年はペブルビーチと過去に優勝したコースで開催されることから、チャンスでもあるのだ。それだけにメジャー第1戦のマスターズにかける思いは人一倍強いはずだ。

 今年のマスターズ、目が離せない展開になりそうだ。

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