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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 1/27号
2009/1/16更新
あのヤマダ電機が「シミュレーションゴルフ」
に新規参入した理由とは

 家電量販店業界では一人勝ちといわれるヤマダ電機が、昨年12月からゴルフシミュレーターの販売を始めた。昨年は都心のお洒落な繁華街に、同種の機器を備えたゴルフバーが登場して、トレンディなお店と注目を集め始めた。そんな矢先のヤマダ電機の新規参入。これからの市場拡大を見込んでのことなのだろうか。


「ラウンドリーダー」の登場でブーム拡大となるか?

 ヤマダ電機が販売を始めたのは国産の「ラウンドリーダー」という機種(設置費込みで760万円余)。

 これまで主流のシミュレーターは、実際に打ち出されたボールを赤外線センサーで計測し、そこから弾道を分析し、スクリーンに投影するタイプ。一方、ラウンドリーダーはボールを高速度カメラで直接捉えて計測するため、回転数まで正確に測られ、実際の弾道が忠実に再現されるという。

 また、国内の多くのコースの3Dデータを持つデジタルゴルフ社との共同開発により、スクリーンに映されるコース画像は臨場感たっぷり。

「宣伝も兼ねて高崎と新橋の2店舗のクラブ試打コーナーに設置してありますが、とても好評で、そのためにクラブの売り上げが上がるという予想外の効果もありました」(ヤマダ電機広報部)

 いわゆるトリカゴの試打では感覚でしか判断できなかったクラブの性能が、実際の弾道を確認できる(クラブを持ち換えると弾道も変わる)ことで、クラブ性能を実感して購入する客が増えたと見ている。

 ところで、家電量販店では一人勝ちといわれる同社が、なぜ今、それほど大きなニーズがあるとは思えないこの市場に参入したのだろうか。

「当社の法人事業部のお客様にはカラオケ店やスポーツクラブといったレジャー施設も多く、そうした業界でシミュレーターへの注目が高まっており、また都心ではゴルフバーが増えつつあることから、今後拡大する市場と判断しました」

 現在この分野は韓国メーカーのゴルフゾンによる寡占状態。そのため、後発といっても十分にシェアを奪うチャンスあり、といった読みもあるのだろう。

 その迎え撃つゴルフゾンだが、国内での本格販売は1年半ほど前から。販売代理店のランダムでは、最初は実際のゴルファーへの認知度アップを狙い、銀座、白金、六本木といったハイソな繁華街の店舗を中心に展開した。すると、さっそくメディアに大きく取り上げられ、ゴルファーの間には、あっという間に知られる存在になった。

「若い方が遊び感覚でされたり、本格的なゴルファーが練習でされたり、あるいはゴルフパーティで利用されるグループなど、幅広い楽しみ方ができるので、お客様が途切れることがない人気です」(バネバグース宮益坂店)

 こうして認知度が上がったところで、ランダムでは今年はカラオケ店などへの導入により、大衆化を図る予定だ。そのため、「昨年までの設置台数は合計140台ほどでしたが、今年は少なくとも300台の販売は見込んでいます」(山田楊明社長)

 ちなみに韓国では約1200店舗で5100台が稼働しているという。うち3500台ほどは昨年一気に設置されたのだが、各店舗をネットで結んでのバーチャル競技会、ネットワークトーナメントの開催がきっかけだった。

 そこにヤマダ電機の参入。今年はゴルフシミュレーターが一躍ブームになるかもしれない。

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