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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 5/13・20号
2008/5/1更新
オチョア4連勝、
異次元の強さをコーチに聞いた

 ロレーナ・オチョアがギンオープンに勝って4連勝、今季5勝目、ツアー通算23勝目を挙げた。昨年、全英リコー女子オープンで初のメジャータイトルを獲得してから、出場15戦10勝のハイペース。アニカ・ソレンスタムをも超越した感のある女王の陰には、ジュニア時代から彼女を指導するコーチ、ラファエル・アラーコン氏の存在があった。恩師にオチョアの強さの秘密を直撃した。


5ヤード刻みのアプローチ練習が実った

――オチョアはいつから教えていらっしゃるのですか?

ラファエル・アラーコン(以下R・A) 10歳の頃からですから、もう16年になります。同じグアダラハラ(メキシコ)に住んでいて、彼女とはコーチと生徒というだけではなく、親しい友人でもあります。

――去年に比べ飛距離が格段に伸びていますが?

R・A でもスウィングはほとんどいじっていないんですよ。強いていえばスウィングプレーンが安定したこと。そしてフィジカル面が強くなったことが飛距離アップの要因です。あとは、彼女は典型的な感覚派なので、ともするとバックスウィングが大きくなりすぎる傾向がある。そこで最近トップとフィニッシュの位置を同じにする、左右対称のスウィングを心がけるように言っています。トップがややコンパクトになったのが、今シーズンの特徴かもしれません。

――では他を圧倒する強さの秘密はどこにあると?

R・A 一番はグリーンを狙うショットの距離感。それからパットの距離感が良くなったのが、ここのところの好成績につながっていると思います。

――ウェッジの距離感というのは?

R・A 昨年のデータで見ると、フェアウェイキープ率とパーオン率はあまり問題がない。両方とも78パーセント前後ですから、左右のブレはそれほどない。しかしグリーンを外したとき、縦の距離が合っていないケースが多かった。縦の距離を合わせるべく、このオフはウェッジで打つ40ヤード゛から125ヤードまでの距離感を徹底的に磨くことにしたのです。

――どんな方法で、ですか?

R・A 練習ラウンドでは、100ヤード前後から5ヤード刻みでピンを狙って打たせます。100ヤードを打ったら、次は95ヤード、90ヤード、85ヤードといったように、5ヤードずつ前進してピンに絡める練習です。あとは目標地点に私がフラフープを持って立ち、その輪の中に通すショットを打つ練習も取り入れました

――パッティングの練習ではカップを狙わずに打つ場面が多いように見えましたが?

R・A その通りです。カップを狙うと入れることに神経が集中してしまいますからね。目標を決めたら、それに対して距離を合わせるストロークをすることが大事。練習では目をつぶってパットを打ち、距離感を養うドリルを多用しています。彼女にとってバーディパットを決めなければいけない距離は2メートルから8メートル。そのレンジ(範囲)の距離感を体に叩き込んだことが、大きな武器になっています。つまり何か特別に強さの秘訣があるというより、練習の成果が結果に表れているということかもしれませんね。

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