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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 10/31号
2006/1017更新
青木、倉本、尾崎(直)、飯合、
米シニアツアー挑戦選手たちの成績通信簿

 米シニア、チャンピオンズ・ツアーも、残すところあと2試合。来季のシード争いが気になるところだが、日本から挑戦している4人、倉本昌弘、尾崎直道、飯合肇の成績はどうだったのだろう。4人の成績通信簿を付けてみた。

 まず期待を込めて応援したいのは倉本、尾崎(直)の2人で、彼らには何とか今週にでも優勝争い、できれば初勝利を飾ってもらいたいということ。

 というのも、チャンピオンズツアーのシードというのは、非常に狭き門で、わずか30名。10月8日時点で、倉本は、賞金ランキング34位(獲得賞金48万4504ドル)、直道は42位(同38万8084ドル)となっているからだ。シードに届く30位にまでは、倉本で約7万ドル、直道で約17万ドル足りない。

 ちなみに、今週のAT&T選手権の優勝賞金は、24万ドル(2位は14万ドル)で、つまり2人とも優勝すれば、十分にシードに届く位置にいる。

 この成績からも分かるが、昨年のQスクール(プロテスト)で合格したこの二人は、8日現在優勝こそないが、よく頑張ったといえる。シニアツアーのルーキーとして、新しい環境の中にもかかわらず、何度も優勝争いに顔を出していたからだ。

 倉本は、トップ10に4回入賞し、9月初旬のウォルマート・ファーストティオープンではトップに2打差の4位という成績。

 5月下旬のコマースバンクでは7位タイ、翌週のグレーター・カンサスでも9位タイという成績を収め、続くシニア最大のイベントである全米シニアオープンでも「このコースは、自分のプレースタイルに合っていない」と言いながらも「2週連続トップ10に入り調子がいい。特にパットとチップショットの調子が最高」と、初日3位でスタートしていたのだ。

 結果は慎重になりすぎて、20位タイに終わってしまったが、プレスインタビューに呼ばれることも何度かあった。

 尾崎直道のほうも、6月下旬のコマースバンクで3位タイ、10月のグレーター・ヒッコリーでも5位タイに入賞するなど、トップ10に入ること2回。今季は14戦してトップ25にはいること8回。つまり57パーセントの確率でトップ25に入っているのだ。

 賞金が上に厚い米ツアーでは、トップ10に何度も入らないことには、ランキングをあげることが難しいが、その安定振りから見ると、シード入りしていても不思議ではないプレー振りだったとはいえるだろう。

 今季は、条件付のシードで、出場試合が限られていた飯合肇は、6月初旬のアリアンツで3位という成績のほか、10月のグレーター・ヒッコリーでも5位タイと今季13試合に参戦して、トップ10に入ること3回。

 米シニア3年目で、ようやくシニアツアーにも慣れ、ドライバーの飛距離では287.7ヤードも飛ばしてランキング4位。イーグル奪取率では堂々トップとなっているものの、出場できる試合が限られていたために、賞金ランキングでは、46位(約33万ドル)と再度のQスクール行きが確実視されている。

 チャンピオンズツアーは、アメリカでは数年前から、一部のメジャーを除いて、ほとんどの試合がケーブル局でテレビ中継されている。そのために、人気が凋落しており、人気回復のためにも、レギュラーツアーで人気のあったプレーヤーに優先的に出場権を与えている。

 だからこそ、翌年のシード枠が賞金ランキング上位30名と少ないのだが、来年からは、さらにQスクールからの出場資格が厳しくなる。Qスクールで、上位30名に入っても、各試合の予選を通過しなければならなくなってしまうのだ。

 かつて、天野勝が「こちらのシニアツアーのプレーヤーはパッティングが異常にうまい」と語っていたが、日本選手がシニアのコースセッティングやグリーンに慣れるのに時間がかかる中で、日本のツアーから、米シニアにQスクールから挑戦するのが、ますます難しくなっている。それだけに、倉本や尾崎(直)には、もうひと踏張りしてもらいたいところだ。

 もう1人、青木功については、シーズン初めのタートルベイで、「パットが入った」と語っていたが、青木はこの試合で、3位タイという成績を出している。64歳ながら生涯獲得賞金が24位であるため、来年のシードを日本人では唯一確定させている。(生涯獲得賞金30位以上にも来年のシードは与えられる)

 シードは30名といっても、賞金ランキングの50位までに入っていれば、上位のプレーヤーが出場せずに、空きがあった場合、試合に出られる。そうした意味では、倉本、尾崎、飯合の3名もその圏内には入っているのだが、やはり最後の頼りは、いまだ世界の青木ということか。 

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